静物デッサン「毛糸とガラス瓶」3/アクリル画「かぼちゃのある静物」5

午前は集中して描いてます。今回のモチーフのポイントの一つは「質感の描き分け」。ガラス瓶の硬い「キーン」と張り詰めた緊張感、中の毛糸の「ふわふわ」とした柔らかさ、ホースの「キュ〜!」と伸びた滑らかな曲線。あえて擬態語で表現しましたが、これが大事なのです。ふわふわ、ふわふわと感じて、心で念じながら描くと自然と手の動きも優しく柔らかくなり、毛糸の質感が出て来ます。またホースもシャカシャカ細かいタッチを重ねるより、「キュ〜!」と心で言いながら勢いと抑揚のある線でカーブを描くと、ホースらしい滑らかな美しさが出ます。絵と音?と思われるかもしれませんが、「音」大事ですよ〜。
午後のアクリルは迷わずどんどん描くのみ!大事なことはバランスよく描いていくことですね。いつもご飯の三角食べにたとえて説明しますが、一つ(例えばかぼちゃ)を完成させてから次へ移るのでなく、少しかぼちゃを描き進めたら、布へ、布を描いたらその上のボールへ、ボールを描いたら台へ、台からグラスへ…と絵の中を「散歩するように」描くのがポイントです。その感覚を身につけてね〜。

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」2/アクリル画「かぼちゃのある静物」4

お盆休みは美術館などには行けましたか?
今週は午前午後クラスとも途中経過をお見せします。
午前クラスのデッサンは2週目ですが、とっても良いペースですね。この段階は鉛筆を寝かせて柔らかく大まかに絵全体の雰囲気を組み立てていきます。何よりモチーフをよく見て多く感じたり気づいたりすることが大切です!

午後クラスのアクリルは今週で4週目。色は自由で(緑のかぼちゃが赤になっても絵の中で変じゃなければ良いのです!)明暗をよく見て、ナイフや大きな筆で全体に絵の具を乗せるのが今週の目標です。少しまだキャンバスに絵の具を乗せることに躊躇があるかもですね。アクリルはいくらでも上から描けますし、どんどん仕事が重なった方が良い絵になりますので、失敗を恐れずモリモリ絵の具を乗せていきましょう。

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」1/アクリル画「かぼちゃのある静物」3

午前クラスは新しい課題「ガラス瓶、毛糸、ホース」の静物の鉛筆デッサンです。
うっかり季節外れのモチーフになってしまいましたが笑、ガラスとホースの透明感、ガラスの硬さ、毛糸の柔らかさ等の描き分けがテーマになりそうですね。今週はエスキースからアタリまで。暑いですががんばりましょう〜。

午後クラスのかぼちゃのある静物は、キャンバスにアタリは取れましたので、あとはモチーフをよく見てどんどん描いていくのみです。この段階で大事なことは、細かいところに気をとられずに、ペインティングや大きな筆を使って大きく画面を組み立てていくことです。アクリルは何度でもやり直しが効きますので、明暗や色味をよく観察して、恐れずどんどん絵の具をのせていきましょう。

アクリル構成自画像3/風船石膏と紙テープのデッサン4

午前クラスの構成自画像は、だんだん図像が見えてきました。でもこのくらいの段階では、意外と最終的なイメージに急いで辿り着こうとせず「遊び」や「迂回」、あるいは計算できる人は「下ごしらえ」が必要だったりします。あと顔一つとっても表現は実に多様ですので、教室では特に色々な作家を紹介しています。今週紹介したのはミリアム・カーン。ぼやっとした表現で少し怖い感じもありますが、これだけ激しい色使いでも顔とわかる。「絵」の世界の幅広さをみんな自然と理解しています。

午後クラスのデッサンは今週で完成!おつかれさまでした〜。みんなすごいグッと密度を上げて良いデッサンになりました。感想を聞くとみんな「紙テープが難しかった」とのこと。石膏のゴロッとした立体感と、ひらひらと巻きつく紙テープの薄さと軽やかさ。満足いくまで表現できたかな?来週からはみんなのリクエストに応えて、この石膏に着色を施してオブジェ制作をします!カラフルにするもよし、顔を描くもよし、お楽しみに〜。

[参考作品]ミリアム・カーン

アクリル構成自画像2/風船石膏と紙テープのデッサン3

午前の自画像は、絵は構図が命ですからエスキース(構想)が固まっていない生徒は焦らずじっくり考えます。下地に入る生徒は既に絵作りを意識して、色調や絵の具の厚み、雰囲気を探りつつ、かつ全体を大づかみに捉えて進めていきます。既に個性が出てきてますね。アクリルはいくらでもトライ&エラーが効きますので、失敗を恐れず自分なりの表現をどんどん探っていきましょう!あと自分の好きな画家がいると、目標やビジョンが持てて良いです。自分なりの良い絵のイメージを作るのに、常にアンテナを張って色々な絵を見ましょう。画集を買うのもいいですよ(美術系書店)。
午後クラスのデッサンは、次週で完成。いつもみんなに言っている通り、今週で一旦完成させるつもりで頑張ってもらいました。そしてもう一歩次週描き込むことで一歩成長します。石膏はみんなまだ描けるようですが、紙テープが簡単そうで難しいそう。それもそのはず。実は紙テープのようなものはテープだけを目で追いかけていても描けないんです。大事なのは「関係」。石膏からどれくらい離れている/くっついているか、くるっとねじれた輪っかの隙間はどれくらいの大きさか、こことそこのどちらが近い/遠いか、どちらが明るい/暗いか…常に比較が必要です。モチーフ全体に意識を張って、関係性を見通す目を育むことこそがデッサンの真髄です(この感覚は科学でもどこでも通用すると勝手に思っています)。がんばりましょう!

アクリル構成自画像1/風船石膏と紙テープのデッサン2

午前クラスは、今週から新しい課題「アクリル構成自画像」。
「自画像はともかく…構成?」と思いそうですが、言い換えれば「自画像+α」。オーソドックスに斜め45度で顔から胸まで描く、のではなく何かひとひねり、好きなものと組み合わせるなり、状況設定を工夫するなり、自画像を単なるきっかけに構図や色調も工夫して自分なりの絵を作りましょう〜!という課題です。
今週はアイデア出し。絵もまずは数が勝負です。例えば「犬と私」を描くとして、1枚エスキースを描いて本番に行くより、無数にある組み合わせの可能性から一つを選んだほうが、断然良いものができます。頭を柔らかく発想を広げましょう。参考作品はウィーン幻想派の画家、ルドルフ・ハウズナーで折り紙の帽子を被った自画像で有名です。ユニークですよね。

午後クラスは、先週アタリをとった上から、おおまかに明・中・暗と鉛筆を寝かせて調子(トーン)を乗せていきます。「輪郭線」という線は本当は無くて、明るさの違いで境目ができているんだ!ということが今の主な学びです。みんな自然にデッサンらしくなってきました!

ルドルフ・ハウズナー

電球の模刻完成!/風船石膏と紙テープのデッサン2

午前クラスの電球の模刻が完成しました〜。なかなかの完成度ですね!
精緻な工業製品を粘土で手作業で作るという難題でしたが、みんな良く頑張りました。精度の高い造形力が身についたと思います。先週で終わった生徒たちは久しぶりにクロッキー。1ポーズ5分くらいの速描きです。みんな上手👏
午後クラスのデッサンは「デスケル」という道具でモチーフを覗いて、構図をしっかり考えてエスキースを描き、本番の紙に「アタリ」をとるところまでがんばりました。来週も引き続き頑張りましょう〜。


電球の模刻2/風船石膏と紙テープのデッサン1

急に暑くなりましたね。
午前クラスの電球の模刻は、電球らしい凹凸も歪みもない美しい曲面といい、口金のネジ部分も溝が「らせん状」につながった精巧なつくりで難しいと思います。ヘラで削ったり、押し当てたり、布で表面をなめしたりと、道具使いもいろいろ工夫して作っていました。目-頭-手の回路が鍛えられますね〜。

午後クラスは、前回作った「風船石膏」のオブジェに「紙テープ」を組み合わせて静物モチーフを自分で組み、今週より静物デッサンを行います。いつも講師が組む静物と違って、自分で好きなバランスに組めますので、モチーフ作りから作品制作と言えます。
どうでしょう?きれいなモチーフが組めたかな?来週から本格的に鉛筆でデッサンしていきましょう〜。

鉛筆デッサン(電球2時間)完成!/名画の模写・完成!

完成作品をゆっくりご鑑賞ください〜。
午前クラスは連休明けに電球の模刻を行いますので、その前準備の形の理解も兼ねて、2時間のレッスン1回のみ!でデッサンを描いてもらいました。いつもはたっぷり時間をかけて描きますが、こういう短期集中もたまには良いです。
たった2時間とは思えないクオリティですね。底力がついていることに感動です。

午後クラスの名画の模写も今週完成!おつかれさま〜。
アクリル絵の具自体初めての生徒さんも含めて、みんな良く頑張って描きました!
巨匠を真似る中から、混色や色を重ねる感覚、形の出し方など自然に多くを学べたかと思います。次に静物などを描くときにもう一度思い出して活かしましょう。
ちなみに自分が模写した絵が誰の絵か覚えておくと良いです。いつか実物を見るかもしれませんよ〜。

ちなみにゴールデンウィーク中のお出かけに、当教室のご家族も、そうでない方も、東京都美術館のマティス展がオススメです!https://matisse2023.exhibit.jp

ロゴのある静物着彩1/名画の模写2

午前クラスは今週から新しい課題「着彩・ロゴのある静物」に入りました。
「着彩」という言葉は初めて耳にするかもしれませんが、簡単に言うと、デッサンに水彩で着色することを言います。
今回のテーマはおやつ!ではなく、ロゴのある静物です・笑。身の回りの市販品にはたいていロゴやパッケージデザインがされていますね。文字がそのくっついている物の形や面にそって、ゆがんだように描くのがポイントです。食べ物だけでなく、例えば服やビルの看板などでも今後応用できます。まずは鉛筆でスケッチです。人工物は形の狂いがわかりやすいので大変ですが頑張りましょう。

午後クラスの模写は、今週は下地の地塗りをした上から、カーボン紙を使ってトレースに入りました。
本来ですと模写は絵を見ながら、普通に自力で似せて描くのですが、それはさすがに大変ですので、教室ではまずアウトラインはモノクロコピーをなぞって描きます。そのあとは素直にカラー図版を目で見て、色や絵の具の厚み、タッチを真似て表現していきます。楽しみです!