自刻像3/デッサン(リンゴと段ボール)完成!

午前クラスの自刻像は粗付け2週目。丁寧なことは良いことですが、慣れないとどうしても仕事が細かくなりがちです。この段階はドン!と粘土をつけたり、ザクっと削り落としたり、バンバン叩いて面を作ったりと、大きな仕事が大事です(作業のことを美術では仕事と言います)。目鼻口に気が取られるのをぐっと抑え、顔の表面の奥にある大きな構造や、人間らしい「佇まい」をつかまえることを心がけます。これは粗付けのコツとも言えますが、彫刻の一番難しい奥義(笑)みたいなものなので、ゆっくり学んでいきましょう〜。

午後クラスは、リンゴと段ボールの鉛筆デッサンが完成しました〜!みんなリンゴの形や明暗、段ボールとの描き分けも出来ていて良いです。実はリンゴはまん丸ではなく、よく見るといくつか角があって、上から見ると5角形のような隠れた形があります。午前の自刻像とも重なりますね。それをよく観察することが描けるかどうかより大切です。みんなモチーフを良く感じているのが見えて素晴らしいですね〜。
自刻像


自刻像2/デッサン(リンゴと段ボール)2

午前の自刻像は、前回作った芯の上に粗付けをします。
塑像(模刻)は3Dデッサンとも言えて、色々な角度から見て3次元的に形をつかんでいきます。「顔」と言うと目鼻口など細部にとらわれがちですが、この段階は表面に惑わされず、顔の下にある「骨格」や「面の向き」「構造」を見切ることに集中します。大づかみに粘土をつけたりとったりしながら、少しずつ人間らしい構造にしていく、絵で言えば下地作りの段階ですね。大事ですので頑張りましょう。彫刻と言ったら上野の国立西洋美術館には、ロダンの作品がたくさんあります。今はキュビスム展もやってますので是非!

午後の鉛筆デッサンは、今週から調子(明暗のトーン、色ともいいます)を入れ始めます。午前と同じく、この段階はざっくりとおおまかに4Bや2Bの鉛筆を寝かせて明/中/暗に分けていきます。モチーフの明暗を見るときは、目を細めて見るのがポイントです。意外とリンゴは暗いんです。来週はどんどん細部も描き込みますよ〜!

オーギュスト・ロダン「考える人(拡大作)」国立西洋美術館

オーギュスト・ロダン「考える人(拡大作)」国立西洋美術館

構成アクリル画(風船石膏)5/手の塑像・完成!

午前クラスの構成課題は、下地を工夫してみたり、絵の具の垂らしや偶然の混ざり合いで偶然を取り入れたり、縦横変えて構図も考え直したり、みんな色々模索しています。
今の自分の絵とじっくり向き合って、何か足りないな…と要素を加えたり、暗いな…と明るく色調を変えたり、思い切って塗りつぶしたり、この時間を「絵と対話する」と言います。ただ一方的に描くだけでないキャッチボール。すごく大事です。豊かないい時間を過ごしていますね。

午後クラスは、手の塑像が完成しました!!小学生には手はちょっと難しい課題だったかもしれませんが、みんな、関節や肉のつき方、細部のしわや爪までよく観察して頑張りました〜。ぜひ拡大してご覧下さい。
来週から新しい課題がんばりましょう!

構成アクリル画(風船石膏)4/手の塑像5

午前の構成アクリル画。描き出しのちょうど良いところ?なので途中をお見せします。
まだ何を描かれているかわからないと思う方が多いかと思いますが、出だしはあえて回り道を推奨してます。普通はゴールのイメージにぱっと飛びつきたくなるところですが、あっさり描いた絵はやはりあっさりしたもので、途中の絵との対話、つまり葛藤があった方が断然面白い絵になるんです。焦らずいきましょう。

午後の手の塑像は、肉付けが進みもうだいぶ手らしくなってきました。
筋肉のつき方、骨格、指の曲がる方向、比率、腕には骨が二本あるとか…みんなで観察しながら解説していると、医学の解剖学の話のようになってきます。
実際、美術解剖学という学問はありますし、お医者さんも図で示すのにデッサン力が必要です。ダ・ヴィンチの時代だけでなく、今でも美術は科学とも医学とも繋がっているんですよ。面白いでしょ。

そして芸術の秋!ゴッホ展モネ展キュビスム展デイヴィッド・ホックニー展などなど良い展覧会が目白押し。鑑賞は描く訓練より実は大事なんです。是非!

レオナルド・ダ・ヴィンチ

構成アクリル画(風船石膏)2/手の塑像3

午前クラスは風船石膏から発想を展開させて、色々絵を考えてます。
前回エスキース帳を持ち帰って暇を見て考えてきてもらったり、今週も継続で構想に時間を割きましたが…結構みんな悩んでそうですね😅。
要するに、不定形の形をどう利用したら「絵になる」か?とそれも真面目に考えると(絵になるって何!?と)難しいかもしれません。。
絵を作るのは、「何を/どう描くか」の二つに大きく分かれると思いますが、「何を」(つまり状況や設定、モチーフ)は皆色々考えるのですが、実は重要なのは「どう」の部分、つまり画面の構成(構図)や視点、明暗・色彩の配置etcだったりします。ですので、意外と普通に風船石膏をポンと置いて描くだけでも、「どう」に気を配れば絵になるんです。難しいけど頑張って〜。

午後クラスは、前回できた心棒に薄く粘土をつけ始めました。今回使うのはいつも通りアーチスタフォルモという石粉粘土。まずは程よい硬さに粘土を練る作業をします。これは毎度の事なので覚えましょう。のちのち壊れないように空気を抜きながらしっかり芯に粘土を食いつかせていくのが大事。塑像は3次元のデッサンです。だんだん手が見えてきましたので、形やポーズがおかしくないか、しっかり色々な角度から自分の手と比較して修正しています。順調!

参考作品・横山奈美さん

構成アクリル画(風船石膏)1/手の塑像2

午前クラスは今週から新しい課題。風船石膏という課題をこれまで数回やっていますが、今回はそうして出来た有機的な「不定形」をアイデアのきっかけにして「絵」にします。普通に静物として描くも良し、ダリやマグリットを筆頭としたシュルレアリスムのように、巨大化させたり宙に浮かせたりと超現実的光景を空想しても良し、模様のように扱うのもアリですね。
ひとまず今回モチーフはできたので、偶然できた形から色々思考を巡らせて面白い絵を作りましょう!

午後クラスの手の塑像は、今週で芯(つまり骨格)が完成しました。
手の骨格の比率や、関節の位置、曲がる角度、といわば解剖学的なことを理解するのは大人でも大変かと思いますが、みんなだいぶ手らしくなって一安心です。
よく頑張りました〜。

参考作品・ダリ

電球の模刻完成!/風船石膏と紙テープのデッサン2

午前クラスの電球の模刻が完成しました〜。なかなかの完成度ですね!
精緻な工業製品を粘土で手作業で作るという難題でしたが、みんな良く頑張りました。精度の高い造形力が身についたと思います。先週で終わった生徒たちは久しぶりにクロッキー。1ポーズ5分くらいの速描きです。みんな上手👏
午後クラスのデッサンは「デスケル」という道具でモチーフを覗いて、構図をしっかり考えてエスキースを描き、本番の紙に「アタリ」をとるところまでがんばりました。来週も引き続き頑張りましょう〜。


電球の模刻2/風船石膏と紙テープのデッサン1

急に暑くなりましたね。
午前クラスの電球の模刻は、電球らしい凹凸も歪みもない美しい曲面といい、口金のネジ部分も溝が「らせん状」につながった精巧なつくりで難しいと思います。ヘラで削ったり、押し当てたり、布で表面をなめしたりと、道具使いもいろいろ工夫して作っていました。目-頭-手の回路が鍛えられますね〜。

午後クラスは、前回作った「風船石膏」のオブジェに「紙テープ」を組み合わせて静物モチーフを自分で組み、今週より静物デッサンを行います。いつも講師が組む静物と違って、自分で好きなバランスに組めますので、モチーフ作りから作品制作と言えます。
どうでしょう?きれいなモチーフが組めたかな?来週から本格的に鉛筆でデッサンしていきましょう〜。

電球の模刻1/風船石膏1

午前クラスは粘土で電球の模刻に入りました。単純そうに見えて、人工物ならではの軸を中心とした完璧なシンメトリー構造、美しい機械的カーブ、滑らかな曲面となかなか手ごわいモチーフです。気をぬくとフライドチキンやヘチマのようになってしまいます笑。正確な立体的観察力を養いましょう。

午後クラスは石膏を用いた課題に入りました。石膏は粉末ですが水と混ぜると固まる性質があり、美術や歯科技工士などで型取りに用いられます。高校の美術室などに石膏像があったりしますね。
今回の課題はその石膏を風船に注いで、固まる前に自由に形をゆがめて、不思議な柔らかい形の「抽象彫刻」を作る課題です。初めての素材に、みんな楽しみました。来週からはこの像をデッサンしますよ〜!

白い静物5/サザエの模刻6

午前クラスの静物アクリル画は今週含めてあと3回。
最終日の前の週には一旦完成させるつもりで!といつも伝えている通り、今回、次回で一旦完成、残り一回はさらに詰めて仕上げる予定です。ですので、今週が山場?と言えます。予定通り順調に進めている子も、悩みつつ方向性を探っている子も、ペースはそれぞれですが、絵と(自分と)真剣に向き合って描いている時間は必ず成長につながります。結果がわくわくします。

午後クラスのサザエの模刻は完成しました〜!!どうぞ拡大してご覧ください。
サザエのような自然物は、形も複雑で色も微妙に混ざり合い、ひとつとして同じ色がありません。「なんか人工物っぽい〜」と葛藤する声も出ていましたが、今は自然をよく観察してその美しさ繊細さを自分の中に取り込んでいくのが何より大事です。真に迫る良い作品がそろいましたね。

感染者数が非常に増えています。お盆休みもみなさん気をつけてお過ごし下さい。