人物クロッキー/木彫レリーフ7

午前クラスは、今週は「人物クロッキー」を行いました。
クロッキーはフランス語で早く描くこと(速写)を意味します。普段はじっくり時間をかけて1つの作品を仕上げますが、クロッキーでは1枚を10分や5分(!)といった短時間で描きます。人体の動きや流れを、筋肉や骨格も意識しつつ、ササッ!と少ない線で捉える訓練です。画材はダ・ヴィンチも使っていた「コンテ」を使いました。鉛筆より太く不器用だったり消せないというデメリットもありますが、ダイナミックに思い切りの良い線が描けます。クロッキーは瞬発力がつく上に楽しいですね。またやりましょう。

午後クラスは、彫刻刀の作業の仕上げです。立体感を何よりも大事にしつつ、丸刀で美しい彫り跡を残す部分、平刀で滑らかにならす部分、三角刀による毛並みの表現など、多彩な表情を織り交ぜながら作品を作っていきます。彫り終わったら、毛羽立ちや細かな傷を紙やすりで磨きました。既にこれはこれで美しいレリーフ作品とも言えるのですが、さらに水彩絵の具で着色をしていきます。楽しみですね。

静物デッサン完成/木彫レリーフ6

午前クラスの静物デッサンが完成しました!
どの作品もモチーフの一つ一つをとても丁寧に観察していて、画面に神経が行き届いています。
みんな静物デッサン初体験か2枚目でしたが、じっくり時間をかけ最後まで集中を保ったので、描写に密度が出ています。ぜひ皆さんのご自宅に飾ってくださいね。

午後クラスのレリーフも順調に進んでいます。丸刀で彫った後、平刀で滑らかにならす作業に移っています。平刀は割と扱うのが難しいようで、木目に逆らったり彫りにくい方向に彫るとかえって表面が毛羽立ってしまい汚くなります。木と対話をしながらの作業は木彫の「醍醐味」と言えますから、楽しんで彫っていきましょう。

静物デッサン5/木彫レリーフ5

午前クラスの静物デッサンは、来週終了の予定です。
ですので今週で一旦完成させるつもりで頑張ってもらいました。すると来週さらにもう一歩!描き進めることが出来、その一歩が確実に次への成長になります。でも、ドライフラワー(キングプロテア、 バンクシア)が形が複雑で難しく、また缶の写り込み、薪の質感と描きどころも多く、やる事はいっぱい…。皆よく食いついて描いています!

午後クラスの木彫レリーフは、作品の主役以外の「背景部分」を丸刀や平刀で一段低く彫り下げ、花や動物など主役の内側も重なりや丸みを表現することで、だんだんと奥行きと立体感が出来てきました。どこをどのように彫ったら良くなるか、わりと頭を使う作業ですので、一緒に考えながら進めています。彫刻刀にも皆ようやく慣れてきました。

静物デッサン4/木彫レリーフ4

午前の静物デッサンは途中経過をお見せします。
ようやくモチーフの全体感がつかめてきました。この段階では細部よりも大きな明暗や雰囲気を捉えることが大事です。レッスンの途中では、休憩も兼ねて10分程度、全員の作品を並べて皆で見る時間を作っています。あえて離れて自分の絵を眺めたりするうちに、客観視する感覚も身につきます。がんばりましょう〜。

午後のレリーフは、輪郭にそって三角刀を入れ、切り出しでさらに深く刻み込み、丸刀で周囲を彫り下げる段階まで、いよいよ進んできました。ここまで来たら、平板の中にいかに立体感を出していくか、というレリーフならではの表現の領域になります。
みんな一所懸命に彫った分、彫りカスの量もどんどん増えてきました?。

静物デッサン3/木彫レリーフ3

エアコンをかけても、換気で窓を開けていますので教室は少々暑いですが、皆集中して頑張っています。
午前クラスの静物デッサンは、しっかり形をとった後、今週から鉛筆で調子(明暗)を入れ始めてぐっと進んできました。薪のごつごつした表情、缶の写り込み、複雑な形のドライフラワー、と質感の違いがあり描きどころがたくさんあるモチーフです。画面全体の明暗のバランスを見渡しつつ、どんどん描き進めていきましょう。

午後クラスのレリーフは、いよいよ彫りに入りました。
先週トレースした線に沿って、三角刀で線彫りをします。続いて、切り出し刀を使ってさらに深く切れ込みを入れ、丸刀で形の外側を彫り下げる、といったように異なる彫刻刀を使いわけます。
間違った持ち方や使い方を覚えてしまうと、使いにくいだけでなくケガにもつながります(軍手をしていますので心配はないのですが…)。作品の出来不出来も大事ですが、正しい道具の使い方を覚えましょう。

静物デッサン2/木彫レリーフ2

午前クラスの静物デッサンは、クロッキー帳にエスキース(下絵)を描き構図や明暗を考えたのち、いよいよ本番の紙に描き始めます。
デスケールや測り棒を用いて位置や角度を測り正確に形を決めていきます。構図が悪かったり、形が狂ったまま描き進めると切ない結果になりますので、ここは辛抱して粘りましょう。

午後クラスの木彫レリーフは、下絵が決まったら木板にカーボン紙で輪郭線を写します。そこまで出来たら、さあ彫るぞ!と言いたいところですが、その前に下絵に鉛筆で陰影を入れつつ、彫りの計画を立てます。わずか1cmほどの厚みの中で、奥行きと立体感を出すには、重なり合いを一つ一つ説明していくのがポイントです。どっちが手前でどっちが奥か、イメージトレーニングのつもりでじっくり考えましょう。

静物デッサン1/木彫レリーフ1

8月から新しい課題に入りました!
午前クラスは、ドライフラワー(バンクシア・キングプロテア)・缶・レンガ・薪の静物デッサン。質感も違う面白い組み合わせのモチーフかと思います。デッサンは色や絵の具の厚みなどの表現的要素が減る分、よりシビアな観察力、描写力、空間把握力が要求されます。
午後クラスは、木彫レリーフによるキーハンガー作り。レリーフとは日本語では浮き彫りと言って、平面と立体の中間の半立体といったジャンルになります。
神社仏閣の装飾、例えば有名なところでは「眠り猫」などはレリーフです。海外ですと古くは古代エジプトからある手法です。平面ながら、いかに立体的に見せるかが肝です。今週は図案を考えています。図案が決まったら彫刻刀で彫っていきますよ〜。楽しみです。

静物アクリル画/鉛筆デッサン(完成)

カボチャのある静物のアクリル画、鉛筆デッサンともに完成しました〜!

午前クラスのアクリル画は、今回、下地でペインティングナイフで厚塗りをしたり、刷毛で大づかみに雰囲気を捉える作業をはさんだのが功を奏したのか、以前よりぐっと絵に密度と厚みが出ています。でも描く力がないと下地に負けてしまう事もありますので、皆の底力が付いてきたという印象です。
カボチャの重みやガラスの透明感、そして複雑で深みのある絵全体の色調…傑作ぞろいです。

午後クラスのデッサンは、形の正確さが要求されますので、ストライプとブロックのパースに苦しまされたり、複数の物の位置感/関係の把握や、透明なグラスはどう描いたらいい!?と描いたり消したり皆苦戦していましたが、今回の1課題で大きく成長したと思います。これからが楽しみです。完成したデッサンにも格闘の跡が見られますね。
次回からは新しい課題です。お楽しみに。

静物アクリル画/鉛筆デッサン(6)

今回の静物課題も、残すところ今週を含めてあと2回。
午前のアクリル画も、午後のデッサンも、今週で一旦完成させる気持ちで頑張ってもらいました。
技術や知識は場面に応じて教えられますが、いわゆる”コツ”というような、どうすれば良い絵が描けるというものはありません。また、下地→粗描き→仕上げと順当に進むものでもなく、行きつ戻りつ、モチーフと絵を見比べながら、どうしたらもっと良くなるか、どんな絵にしたいか、今一度、自分自身や絵と対峙する時間です。
ここへ来て手が止まってしまって描きあぐねる子もあれば、大胆に絵作りを変えてくる子、どんどん描き進める子、人それぞれですが、諦めずに粘った分次への成長につながります。
来週で完成です。お楽しみに〜。

静物アクリル画/鉛筆デッサン(5)

静物課題の途中経過です。そろそろ大詰めですが、簡単にまとめに入るのでなく、満足いくまで画面とのやり取りを繰り返します。
午前のアクリル画は、色調が整っているか、バランスや画面の流れはどうか、あとは自分の表現としてどうか?等たくさん考えることがあります。指導では、ヴァルール(色の位置感)の話や、見る人の視線の流れ、緩急やリズム感といっただいぶ専門的な話も織り込んでいます。100%受け止めきれなくても、何かピン!と来るものがあればと思っています。

午後クラスのデッサンも、形をはっきり描き進めるにつれ、物の形や位置の狂いもはっきりしてきます(笑)。そこで諦めずにモチーフと絵を何度も比較してすり合わせていく作業がデッサンでの学びの時です。「見えるまま描く」という事は実はとても大変で、ふつう人は(大人でも子供でも)色々な思い込みのフィルター越しで物を見ています。デッサンの訓練は、上手くなる訓練というより、「ありのまま」に見えるように、思い込みのフィルターをはがしていく作業かもしれません。