自画像デッサン3/文字のデザイン3

午前クラスの自画像デッサンはぐっと描き進んできましたので、途中経過をお見せします。
先週までは少し絵が堅い感じがありましたが、大きく明暗を意識して調子を入れたり、(細部でなく)大きな骨格を意識してみるなど、ゆったりと捉え直していくうちに、だいぶ人間らしい柔らかいデッサンになってきました。マスクもよく見えています。階調も豊かでいいですね。

午後クラスの文字のデザインは、本番の下書きに入りました。レタリングで一回吸収したきれいな文字の形をベースに絵にしていきます。
ポスターなどのデザインの世界では、アイデアが一瞬で伝わるように絵をすっきりシンプルにする感覚が必要とされます。絵でもそうなのですが、デザインは特にそぎ落としていかないといけません。今週は色塗りの前に、本番用紙に鉛筆の線描でしっかりと下書きを詰めていきました。来週から色塗りです。ピタッと丁寧に塗っていきましょう。

自画像デッサン2/文字のデザイン2

自画像デッサンは、輪郭線を描いてから鉛筆で塗ると、塗り絵のように不自然な絵になってしまいますので、形や構図を探りつつ柔らかく描き進めていきます。
また、顔を正面から見ているとあまり気付きませんが、実は人の頭蓋骨はかなり奥行きがあります。図のような上から見た頭の形を皆にも見せて、立体としての形を意識してもらっています。

午後クラスは、自分の名前の中の一字を正しいレタリングで書きました。
文字の書体には大きく分けてゴシック体と明朝体の二種類の形があります。明朝は毛筆の形から来た縦が太く横が細いきれいな文字で、ゴシックは太さが均一で読みやすいのが特徴。どちらも新聞などで身近に見ますね。
デザインで使用予定の書体の一字を、見本を見ながらマス目に正確に書き、水彩できちっと塗って仕上げました。正しい書体を踏まえた上で、来週からデザイン画の制作に入ります。
【参考】上から見た頭蓋骨

自画像デッサン1/文字のデザイン1

新しい課題に入りました。
午前クラスは自画像デッサンです。
マスクを外せない日々が続きますが、絵に描いておけばいつか思い出になるかも?と、あえて「マスクをした自画像」をテーマにしました。
顔が半分以上マスクに覆われているので一見簡単そうに思えますが、実はマスクの中の見えない形を意識しないと顔に合わなくなり、とても不自然になるので難易度高めです…。
でも、みんな良い滑り出しでした。

午後クラスは文字のデザインです。自分の名前から一文字を選んで、絵と文字を組み合わせたデザインを作ります。
まずは自由に想像をめぐらせて、エスキース帳でアイデア出しです。アイデアはなにより数が勝負。色々な組み合わせや展開を考えて、失敗を恐れずとにかく描いてみる。もう出尽くした〜と思った頃に、「!!」とひらめきが訪れるものです。写真(下)は宙を見たり頭をかいたり、産みの苦しみを感じてる様子?。

模刻(靴・リンゴ)完成

靴の模刻、リンゴの模刻(着彩)、ともに完成しました〜!!
ふっと脱ぎ捨てられたさりげない靴の感じをよく観察して作りました。なんということのない曲線や、足に合った靴らしい形といった支えになる基盤がよく出来ているからこそ、靴紐やバックルなどのディティールも映えてきますね。

リンゴの着彩は先週塗った黄色い下地の上に様々に混色した赤い色を、ハッチングや点描といった細かい筆のタッチで重ねていきました。リンゴの表面をよく見ると複雑にいろいろな色が折り重なってまだらな色をしています。自然物らしい色彩のポイントはこの「むら」や「ランダムさ」にある気がします。モチーフをよく見て、どうしたら似るか、色や筆使いを自分なりに試行錯誤していく事が成長に繋がります。

模刻(靴・リンゴ)4

靴の模刻は、今週と来週で終了ですので、細かなパーツを具体的に作りこんでいきます。でこぼこした表面を革靴の場合はスーッとシャープな曲線に、布靴はふわっと柔らかく形を整えられると、素材は粘土でも「粘土っぽさ」を感じさせない、本物の革や布のようなリアリティが出ます。それにはいかにヘラなどの道具を使いこなすかがポイント✨です。

リンゴの模刻は、今週からアクリル絵の具での着色に入りました。
リンゴなので「赤」を塗りたくなるのをちょっと我慢して、よく観察してみると、赤の下に黄色や緑色がうっすらのぞいています。
成長過程を想像すると分かりますが、リンゴは黄緑色から始まり、だんだん日に当たったところから赤く色づいてきます。着色もその過程にのっとって、下地に黄色(黄緑色)を塗り、上から細い面相筆で薄い赤を重ねていきます(重色)。どこまでそっくりにできるか楽しみです。

模刻(靴・リンゴ)3

午前クラスは引き続き靴の模刻です。皆がこれまで作ってきた自然物(貝や果物)は個々にバラつきもありますので、大まかな特長が捉えられれば、その物らしくなります。
それに対して靴は「人工物」、かつ機能もありますので、形を正確に作らないと「これじゃ足が入らない!(笑)」等、靴らしさが出ません。そしてパーツが多いのも特長です。つま先、両サイド、ベロ、かかと、ソール、そして靴ひも…さらにスニーカーの場合ロゴやパッドがあちこちに…。改めてみると、かなり複雑です(図参照)。
ハードルが高い方が成長も大きい!と信じて頑張りましょう?。

午後クラスのリンゴは、今週で紙粘土での造形は完了。
リンゴの骨格(凹凸、構造)を失わないよう気をつけつつ、表面のつるっとした質感を三角定規をヘラ代わりに用いて仕上げていきます。てっぺんのヘタやおしりのガクなどのディテールも作りこみました。来週からアクリル絵具での着色に入ります。どんどんリアルにしていきますよ!

靴の構造

リンゴの模刻、途中経過

模刻(靴・リンゴ)2

模刻2週目です。
みんなとても真剣にモチーフに似せようと頑張っています。
午前クラスの靴も、午後クラスのリンゴも細部(たとえば靴ひもや縫い目、リンゴで言えばヘタなど)を残して、おおまかな形を仕上げていってます。
立体をとらえる時には「面の向き」を意識する必要があります。というのも立体物はぜんぶ「面のつながり」でできているからです。
面がどこで折れ曲がっているか、どういう角度か、を観察するのがポイントです。とは言っても、面はなめらかにつながっていて、境目ははっきりとはわかりません。
形を見切るのは難しいですが、気づけると今まで見過ごしてきた世界に触れた気がして、きっと楽しいはずです。
靴の模刻2週目 リンゴの模刻2週目

リンゴの面分割

模刻(靴・リンゴ)1

今年も始まりました。
緊急事態宣言が発令されましたが、当教室は日頃から静かに制作しますので、昨年に引き続き、手洗い・消毒・換気につとめつつレッスンを継続してまいります。どうぞ、ご協力のほどよろしくお願いします。
さて、今年最初の課題は、午前午後クラスともに模刻です。
午前中は自分(または家族)の靴をモチーフに、午後はリンゴをモチーフに石粉粘土で作ります。
「模刻」とは、まねして彫刻をつくること、ものを見てそっくりに作ることを言います。デッサンの立体版と言って良いです。
絵は一方向から見て似れば良いですが、模刻はどこから見ても形が合うように、ぐるぐると色々な角度から見て作らないといけません。
今日はどちらのクラスも、まずエスキース帳に何度も色々な角度からスケッチして構造をよく観察。その後、大まかな形と量(ボリューム)を粘土でつかむところまでを目標に頑張りました。その際の一番大事なところは、形の変わり目、「構造線」を見究めることなのですが、皆さん…わかったかな?

自由課題・完成!/手のデッサン

本年最後のレッスンでした。

午前クラスのアクリルの自由課題が完成しました!とても見ごたえのある充実した画面になっています。
それぞれモチーフを自分で組んだり、集めた写真資料を参照したりしながら、自分の想像を重ね合わせて、思い思いの世界観を描きました。
絵には主題(テーマ)、構成(画面の構図や動き)、色彩、そして描写力が必要です。
これまでの静物画や模写、デッサン、いろいろな経験が生かされて、底力がついていることが感じられて嬉しいです。

午後クラスは、手のデッサン。
いつでも描けるモチーフといえる自分の手。昔の巨匠もみな練習題材に描いていました。形や陰影といったデッサンの勉強になるのはもちろん、手だけでもいろいろな感情が表現できますので1つのジャンルと言ってもいいモチーフです。暇な時はぜひ、自分の手を描いてみましょう。

それでは、皆様良いお年を〜。

自由課題6/シルクスクリーンのカレンダー・完成!

午前クラスの自由課題は今週、来週で終わりです。
いつもの静物モチーフを前に描くのとは違って、目の前にない空想の風景を描くには、日頃の「見た経験」のストックが必要になります。落ち葉が積もった地面はどんな感じか、光が向こうから射すと手前にどう影が落ちるか…etc、普段の観察の成果をもう一度キャンバスの上に組み立てるちょっと高度な「再構築」という力が求められます。ラストスパート頑張りましょう!

午後クラスのシルクスクリーンのカレンダーは全員無事刷り終わりました〜!パチパチ。
先週1色で刷ったものと、今週同じ版でグラデーションで刷ったものとの二種類作りました。一人一月を担当し、全員で2021年のカレンダー1冊になります。
みんなの個性とアイデアと季節感が詰まった毎月わくわくするカレンダーになりましたね!よくがんばりました。おつかれさま〜??