自画像デッサン完成/文字のデザイン完成

午前、午後クラス共にたくさん傑作が完成しました。年度末になり、教室の作品のレベルも最高潮に上がっております!
午前クラスの「マスクをした自画像」の鉛筆デッサンは、モノクロなので色は無いのですが、実は鉛筆でも微妙な色味がありまして、そこにきちんと個性(明暗はっきりしていたり、繊細だったり、しつこさがあったり)が出ているのが素晴らしいです。質感の描き分けもばっちりで、皆よく奮闘しました。
何より「ガリガリガリ、シャッシャッ」と皆の鳴らす鉛筆の音を聞いているのが、心地よかったです。コロナ禍の思い出として作品を見られる時が来るといいですね。

午後クラスの「文字のデザイン」は、名前から1字をとって絵にする課題でしたが、もとの名前のイメージからあえて飛躍させ、でも文字自体の意味はきちんと伝わってくるユニークな作品が生まれました。アイデアに跳躍力は大事です。今回学んだことですが、面白いデザインはどうしてかクスクスと笑いがでてしまうものですね。真剣に仕上げて、完成度が高ければ高いほど、面白くなってしまう。不思議ですね。

おまけでもう一点ご紹介。当教室を今週で卒業の中学三年生の生徒さんがくれたサプライズプレゼント。教室のマスコットの熊のイメージと私たち講師2人を組み合わせてくれた絵です。構成のアイデアも素晴らしくて、描写も丁寧。そして…可愛い?(私たちは美化し過ぎですよっ)。愛情あふれるプレゼントに、涙が出てきそうでした。高校に行っても良い作品を描いてね!

卒業生からのプレゼント

自画像デッサン4/文字のデザイン4

自画像デッサンは、そろそろ「描き込み」に入ります。
鉛筆の使い方も絵が進むにつれ変えていきます。出だしは柔らかめ(2Bなど)の鉛筆を寝かせてふわっと調子をつけていきますが、だんだんと鉛筆を立て、硬さもHBや2Hなど硬い鉛筆でガリガリと筆圧を上げて描いていきます。顔の細かな面の向き、まぶたの厚みや眼球の丸み、服やマスクのシワの重なり、一つ一つ丁寧に説明するように描き分けていきます。次回で終わり!がんばりましょう。

文字のデザインは今週から彩色です。まずは背景、かつ明るい色から暗い色へ、広い面から狭い面へと塗っていきます。
水彩は、消そうとして拭いたり上から塗ると余計汚くなるので、やり直しがほぼ出来ません。また水加減の調整も大切で、薄すぎると塗りムラが出来、濃すぎるとベタベタして塗りにくい。実はとても難しい画材です。はみ出さないよう集中して描く緊張感のおかげで、徐々にみんな筆使いが上手くなっていますし、慎重に試し紙で色を確認する癖もついてます。水彩の良い効果ですね。
再来週は主役の文字を塗って完成です!

自画像デッサン3/文字のデザイン3

午前クラスの自画像デッサンはぐっと描き進んできましたので、途中経過をお見せします。
先週までは少し絵が堅い感じがありましたが、大きく明暗を意識して調子を入れたり、(細部でなく)大きな骨格を意識してみるなど、ゆったりと捉え直していくうちに、だいぶ人間らしい柔らかいデッサンになってきました。マスクもよく見えています。階調も豊かでいいですね。

午後クラスの文字のデザインは、本番の下書きに入りました。レタリングで一回吸収したきれいな文字の形をベースに絵にしていきます。
ポスターなどのデザインの世界では、アイデアが一瞬で伝わるように絵をすっきりシンプルにする感覚が必要とされます。絵でもそうなのですが、デザインは特にそぎ落としていかないといけません。今週は色塗りの前に、本番用紙に鉛筆の線描でしっかりと下書きを詰めていきました。来週から色塗りです。ピタッと丁寧に塗っていきましょう。

自画像デッサン2/文字のデザイン2

自画像デッサンは、輪郭線を描いてから鉛筆で塗ると、塗り絵のように不自然な絵になってしまいますので、形や構図を探りつつ柔らかく描き進めていきます。
また、顔を正面から見ているとあまり気付きませんが、実は人の頭蓋骨はかなり奥行きがあります。図のような上から見た頭の形を皆にも見せて、立体としての形を意識してもらっています。

午後クラスは、自分の名前の中の一字を正しいレタリングで書きました。
文字の書体には大きく分けてゴシック体と明朝体の二種類の形があります。明朝は毛筆の形から来た縦が太く横が細いきれいな文字で、ゴシックは太さが均一で読みやすいのが特徴。どちらも新聞などで身近に見ますね。
デザインで使用予定の書体の一字を、見本を見ながらマス目に正確に書き、水彩できちっと塗って仕上げました。正しい書体を踏まえた上で、来週からデザイン画の制作に入ります。
【参考】上から見た頭蓋骨

自画像デッサン1/文字のデザイン1

新しい課題に入りました。
午前クラスは自画像デッサンです。
マスクを外せない日々が続きますが、絵に描いておけばいつか思い出になるかも?と、あえて「マスクをした自画像」をテーマにしました。
顔が半分以上マスクに覆われているので一見簡単そうに思えますが、実はマスクの中の見えない形を意識しないと顔に合わなくなり、とても不自然になるので難易度高めです…。
でも、みんな良い滑り出しでした。

午後クラスは文字のデザインです。自分の名前から一文字を選んで、絵と文字を組み合わせたデザインを作ります。
まずは自由に想像をめぐらせて、エスキース帳でアイデア出しです。アイデアはなにより数が勝負。色々な組み合わせや展開を考えて、失敗を恐れずとにかく描いてみる。もう出尽くした〜と思った頃に、「!!」とひらめきが訪れるものです。写真(下)は宙を見たり頭をかいたり、産みの苦しみを感じてる様子?。

名画の模写(4)/グラデーションの絵(6)

名画の模写は、すでにどことなく何の絵か見えてきましたね。とはいえ、そこは名画。たやすく制覇はできません。じっくり絵と対話しながら根気よく頑張りましょう。
グラデーションの絵は、まず壁を明度のグラデーションで塗っていきます。思ったようにグラデーションにならなかったり、塗りが厚すぎたり、はみ出したり、角度が変わってしまったり…といろいろ四苦八苦していますが(笑)、辛抱強く頑張れば絵の具使いが格段に上手くなります。頑張ってね。

名画の模写(3)/グラデーションの絵(5)

午前クラスの模写は、地塗りとトレースを行いました。模写する作品をよく観察して、塗りの一番薄い所からチラっと見える下地の色を見つけて、キャンバス全体に塗ります。一般的な下地はイエローオーカー(黄土色)ですが、そこは作品によってまちまち。どういう順番で描いたのか、筆は丸筆か平筆か…等々、やはり作品をじっくり見て、作者になったつもりで想像していきます。

午後クラスのグラデーションの絵は、本番の紙に下書きをマジックで清書したところです。壁の傾きにぴったりはまるように窓を描くのは大変そうでしたが、最終的にしっかり立体的に描けました。宇宙人がいたり、魚が飛んでいたり、それぞれの世界観ができていて楽しみです。

石膏の抽象彫刻(完)ほか

梅雨ですね。湿度が高いと絵の具の乾きが遅くなったり嫌になっちゃいます。
さて石膏の抽象彫刻は全クラス終了しました。またさらに見たことのない個性的な作品ができましたね〜。同じ課題なのにこんなにも違う結果が生まれるところが面白いです。

ほかのクラスは、模写を開始したり、グラデーションの絵の色彩計画を立てていたりとバラエティーに富んでいます?。また来週お伝えします!

シルクスクリーンのカレンダー9

さて、第三弾完成です。このところ毎週完成作をご紹介していますが、毎度全然違う絵が出てくるのが楽しいですね。
今回のシルクスクリーンは2色を刷り重ねていますので、刷る場所がずれてしまったり、また2回同じ紙に刷りますので1版目がうまくいっても、2版目でかすれてしまったりすることが良くあります。ですので8枚刷って、完璧に上手くいくのは1枚くらいですが、失敗もまた手刷りの味わいということで良しと思います。
ちなみに一昨年にも紹介しましたが、シルクスクリーンと言ったら…アンディ・ウォーホル。1点ものの油絵の代わりに量産できるシルクスクリーンを使って作品をどんどん作り、ポップアートの旗手として世界的に有名になったアメリカのアーティストです。シルクスクリーンをやった経験と一緒に覚えておきましょ〜う。

マリリン、アンディ・ウォーホル

シルクスクリーンのカレンダー5

1版目(1色目)が刷りあがりました。すでに完成度が高くてワクワクしています。デザインがちゃんと考えられていて、絵になってます。印刷も上手で驚きました。次の版も頑張りましょう〜!
…とその前に「落版」ですね。スクリーンをもう一度使うためには乳剤を落とす「落版」という作業を行わないといけません。アルコールを塗布してひたすら手で拭き取る。根気のいる作業です。みんな、刷りは楽し、落版は大変(笑)で嘆いてましたが、クリエイティブな作業の裏のこういう地味〜な作業も大事!と思いますよ。印刷、製版、落版の様子(日曜午後クラス)

シルクスクリーンのカレンダー4

シルクスクリーンによるカレンダー。版も完成して、いよいよ一版目の刷りの作業に入る子もちらほら出てきました。
版画で「刷り」といったら、バレンで刷る木版がパッと頭に浮かぶかもしれませんが、今回のシルクスクリーンではスキージという道具を使ってスクリーンにインクを通過させる形で印刷します。
裏ごしのような、世代によってはプリントゴッコと聞いたら分かる方もいるかもしれません(笑)。なかなか刷りの光景は忙しくて撮影できていませんが、みんな初めての経験に苦労しながらも、うまくいってます。

*ちなみに「版」とは〜木版の場合は彫った木の板、今回のシルクスクリーンの場合は乳剤を塗ったスクリーン、など版画で紙に刷る途中経過のものを「版」と言います。

シルクスクリーンのカレンダー3

シルクスクリーン三週目。版の作成に入ってきています。
シルクスクリーンに限らず、木版や銅版画でもそうですが、版画は絵や彫刻と比べて手順が多い点が大変です。一方、色数など制約がある中の表現は難しくもあり醍醐味とも言えます。
ほとんどの子にとって初めての体験ですので、現場はみんな大変?ですが、それぞれ個性的でクオリティの高いデザインを生み出していっています。わくわく。
シルクスクリーン3週目(土曜午前クラス)シルクスクリーン3週目(土曜午後クラス)

シルクスクリーンのカレンダー2

シルクスクリーン2週目です。
デザインが決まった人から、色の配色を色鉛筆で何パターンも塗ってみて決めていきます(一枚目が講師作例)。
版画には単色刷りと多色刷りがあり、今回は2版で刷る多色刷りです。使えるインクの色は2色ですが、実際にはその2色を重ねた際にできる暗い色と、用紙の「白」も合わせた計4色で構成を考えます。絵柄は同じでも配色によって大きく印象は変わります。しかも組み合わせは無限。。みんな頭を悩ませながら、作例よりたくさんのパターンを考えてました。頑張って〜!
シルクスクリーン(配色を考える/下絵)シルクスクリーンのカレンダー2週目(日曜午前クラス)

石彫完成/木彫時計完成!

抽象石彫、木彫レリーフ時計ともに完成しました!どうぞ拡大してご覧ください。
石彫は抽象彫刻ですので、「何か」を彫ったわけではありません。人の指のようだったり、布のようだったり、生き物っぽかったりといろいろ想起させますが、あくまで抽象的な「かたち」です。思った以上に根気がいる作業でしたが、みんなよく頑張りました。
木彫レリーフは工作と、絵の両方の感覚を使う作品でした。みんな完成度が高いですね。それぞれ個性的で素敵な時計が出来ました。お部屋に飾ってずっと使ってあげてください。
さて、来週からは早くも年末恒例のカレンダーです!頑張りましょう。
抽象石彫(中1)抽象石彫(左/小5、右/中1)抽象石彫(小6)木彫レリーフ時計完成(小4〜5)木彫レリーフ時計完成(小3〜4)

石彫2/木彫時計2

木彫レリーフに取り組むクラスは、下絵を板にカーボン紙で写し、線を「三角刀」で彫り込む作業を行っています。その作業が終わった子から、次は「切り出し刀」でさらに輪郭線の溝を深くしていきます。
石彫はデザインを決定し、油粘土のマケットを作った後、前後左右上下の図におこし、石にカーボン紙で各面にトレース。そして早速棒ヤスリで削っていきます。中に埋もれている形を彫り出すイメージで、まずは大まかな形を削り出していきます。

どちらも掘ったり削ったりの引き算で作っていく彫刻ですので、やりすぎたら後戻りできません。計画的に進めていきましょう。
木彫時計(土曜午前クラス)木彫時計(日曜午後クラス)

グラデーションの絵(完)

今週はたくさん完成作品ができました〜。グラデーションの作品は1月からずっと頑張って描いてきたので達成感もひとしおでしょう。作品も華やかで素敵ですね!この課題で得た色の知識と経験を、他の作品でも思い出して活かせるといいですね。
日曜午前クラスの靴のデッサンも仕上がりました。靴の中が空洞になっていて履ける感じ、地面との接地面、少し上から見る目線の高さ、みんなそれぞれ良く観察して描けています。
グラデーションの絵(小5)グラデーションの絵(小5)グラデーションの絵(小4)グラデーションの絵(小3)グラデーションの絵(小3)グラデーションの絵(小3)靴のデッサン(小5)靴のデッサン(小4)靴のデッサン(小6)靴のデッサン(小6)

グラデーションの絵(5)

グラデーションの絵の5週目です。壁を明度のグラデーションで塗ったら、背景を明度・色相自由でグラデーションで塗り(斜め方向や複数の色のグラデーションに挑戦するのも可)、最後にメインの屋上の文字部分を色相のグラデーションで塗ります。
そこまで出来たらあとは窓や小物といったディテールを自由に描き込んで仕上げです。
だいぶ進みました。気持ちを切らさずに頑張りましょう!

参考