デッサン「鉛筆を持つ手」4/デッサン「レンガと玉ねぎ」完成!

午前クラスはもう完成一歩手前!いつもと同じく今回完成のつもりまで描き切ってもらいました。もう十分完成と言っていいレベルですが、更に次回もう一歩描くと自分の限界を超えられます。精神論のようですが、描き方が上達するというよりは見えなかった地平が見えてくる…と言いますか、たくさん描くとこれまで見ているようで見えていなかった微細な手の起伏や隙間の空間といった目から入る情報がぐんと増える時が来ます。それを味わうと次回更に成長します。でも既に本当に良い手ですね〜。

午後クラスのレンガと玉ねぎのデッサンは今週完成しました!
ほぼみんな体験レッスン以来の初めてのデッサンです。レンガが特に、縦横奥行きの比率や正確なパースを捉えることが難しい課題でしたが、みんなよく頑張りました。ごろっとした丸い玉ねぎと人工的な直方体の形がよく表現できています。それぞれのずしっとした重みも出ていますね。何よりよく見て感じ取っているところが素晴らしいです。パチパチ👏

デッサン「鉛筆を持つ手」3/デッサン「レンガと玉ねぎ」3

デッサン3週目。調子(鉛筆の濃淡による明暗)ものってきて、明/暗/ハーフトーンが出来てきましたので、さらにもう一段高いレベルの話へと進みます。
教室では指導の際に新しい専門用語を口にした際や、図で解説する際など、毎回紙に書いて教えますが、今回のメモ書きはデッサンの大事な要素、「形・構図・明暗・質感」でした。
形・構図・明暗まではこれまでにも話していますが、次は『質感』。触り心地や重さ、硬さといった目だけでは分からない所です。午前クラスの手は表面がサラサラ&しっとり、肉の柔らかさ、骨のごつごつ感、爪はツヤっと。鉛筆はツヤっと、硬く乾いたシュッとまっすぐな人工物。午後クラスのレンガはザラザラ、ゴツゴツ、ずしっと重い、シャープなエッジのある人工物の感じ、玉ねぎはつるっと丸く少し重く、皮ははらっと薄く乾いた感じ。
みんなに一回描く手を止めて、さわってもらいました。
その描き分けが出来ると、「リアリティ」(本物らしさ)がぐっと増します。
それぞれのその物”らしさ”を感じるのが大事です。どんどん感じて描いていきましょう。

手のデッサン3回目
レンガと玉ねぎのデッサン3回目

デッサン「鉛筆を持つ手」2/デッサン「レンガと玉ねぎ」2

午前・午後クラスともにまだ2レッスン目ですが、途中経過をお見せします。「アタリ」をとって、「調子」を入れ始めたかな?というところです。

「アタリ」といっても当たり外れのアタリじゃないですよ😊。
画面にモチーフ(今回は手やレンガと玉ねぎ)がどのように入るか、最初にうっすら描くことを「アタリをとる」と言います。力を抜いて、鉛筆を寝かせて、ある程度の線の幅を持たせて、画面にどのように入るか探ります。バランスの良い構図で、かつ正確な形になるように、手の場合は指先や関節、手首、画面の端の腕の位置などをサッと点でおさえて、見当をつけていきます。最初からギュ〜っと鉛筆を立てて線を描いてはだめですよ〜。消えなくなるのが1つと、何より「世界に線はない!」のです。それだけ言われても難しいですね😌。そんなことを生徒は実体験を通じて学んでいます。「調子」についてはまた今度。。
午前も午後も先週よりずっと形が良くなりました。まだ甘いところもありますが、ひとまず出だし順調です!

白い静物・完成/丸太のペン画・完成!

今週は素晴らしい作品がたくさん生まれました!!
午前クラスは同じモチーフからこれだけ多様な表現が生まれるとは感無量です。よくがんばりました?。
レッスン中も色々画集を見せましたが、表現には作品を見ることが大事です。美術館に行ってたくさん実物の絵を見ると、頭の引き出しにイメージが蓄積されて、自分なりの感覚が養われます。展覧会情報サイト()などで、今どんな展覧会がやっているか常にアンテナを張るのも大事ですよ〜。

午後クラスもよく描きましたね〜。
丸太のような自然物はこちらにどんどん描くことを促してくれます。絵に限らず、自然から学ぶ事はとても多いですので、自然体験や近所の公園でも色々観察する事をお勧めします。

白い静物7/丸太のペン画2

午前クラスは来週完成ですが、それでも臆せずみんな絵を大きく動かして、方向性を探っています。上から何度でも描いて描いて、自分にとっての「良い絵」を探るその試行錯誤の痕跡が、実は結果的に「良い絵」を作るんですよ?。そして今回の努力は確実に次の成長につながります。最後まで描き切りましょう!
午後クラスの丸太は、一旦ペン画は終了。ゴツゴツした樹皮や年輪、虫食いの跡までよく描いてます。観察力が強化されましたね。来週さっと淡彩(水彩であっさり薄く着色する事)をして仕上げますが、ペン画でも十分作品として成立していますのでお見せします。

白い静物6/丸太のペン画1

午前クラスの静物画。みんな各々どういう絵にするか試行錯誤しています。ただ受け身で描くのでなく、自分と絵とモチーフと対話をしながら絵を描く時間はなにものにも代え難い贅沢な時間です。あっという間に2時間過ぎてしまいますね。
午後クラスは今週から丸太のペン画に入りました。消せない細マジックでとにかく見える限りいっぱい描く。丸太は樹皮も年輪も描きごたえありますからね〜。みんな出だし好調!楽しみです。

白い静物5/サザエの模刻6

午前クラスの静物アクリル画は今週含めてあと3回。
最終日の前の週には一旦完成させるつもりで!といつも伝えている通り、今回、次回で一旦完成、残り一回はさらに詰めて仕上げる予定です。ですので、今週が山場?と言えます。予定通り順調に進めている子も、悩みつつ方向性を探っている子も、ペースはそれぞれですが、絵と(自分と)真剣に向き合って描いている時間は必ず成長につながります。結果がわくわくします。

午後クラスのサザエの模刻は完成しました〜!!どうぞ拡大してご覧ください。
サザエのような自然物は、形も複雑で色も微妙に混ざり合い、ひとつとして同じ色がありません。「なんか人工物っぽい〜」と葛藤する声も出ていましたが、今は自然をよく観察してその美しさ繊細さを自分の中に取り込んでいくのが何より大事です。真に迫る良い作品がそろいましたね。

感染者数が非常に増えています。お盆休みもみなさん気をつけてお過ごし下さい。

白い静物4/サザエの模刻5

午前クラス午後クラス共に今週は途中経過。
午前は真っ白のモチーフで、かつ使う絵の具は赤青黄の三原色+白のみという縛りがあるにも関わらず、いつもに増して色調が人によってそれぞれ違って良いですね。来月1ヶ月は時間がありますので、いろいろチャレンジしてみて、しっかり満足いくまで描き切って欲しいですね。

午後クラスのサザエの模刻は、今週から着色。とはいえ、いきなりサザエの色を塗るわけでなく、今日は下塗り。サザエの殻をよく見ると表面は石灰化して白くなっていますが、濡れ布巾で表面を濡らすとその下には紫・赤・緑など入り混じった暗い色があります。実際に子供たちも濡らして観察しながら、感じた色をアクリル絵の具で塗ってもらいました。カラフルですね!来週はこの上から白っぽい色を重色して仕上げます。アクリルも初めての子が多いですので、使い方もこの機にレッスン?

白い静物3/サザエの模刻4

静物は3週目。先週に続いて描き出しですので、細部や最終的な色にこだわらず、主にナイフや大きな筆を使って全体感・雰囲気をつくっていきます。
とはいえ、それは一般的な進め方で、人によって趣味も違いますし、どういう絵に仕上げたいか方向性も違いますので、それぞれに応じた進め方を相談しながら探っています。出だしはイメージを手探りする段階で一番大変ですが面白い時です。楽しみましょう。

午後クラスのサザエの模刻は、ツノや、渦を巻く筋など細部まで出来るだけ作って、粘土造形を今週で完了しました。表面は、ヘラで引っ掻いたり、筆や雑巾を押し当てたりして細かな凹凸をつけ貝殻らしいガサガサした質感を表現しています。来週からの着色にも活きてくるはずです!

白い静物2/サザエの模刻3

午前クラスの静物画はそれぞれに狙いを持った下地の上に、その人らしい描き出しに入りました。もう出だしから個性が出ていて素晴らしいです。個性というものは教えられるものではないですから、みんなが自ら見つけたものです。ちょっと感動?。
参考作品は長谷川りん二郎。ただ紙袋を描いた絵ですが、面白いですよね。様々な作家の作品に触発されるのも大事ですので、さりげなく合間合間に紹介しています。

午後クラスのサザエの模刻は、今週からディテールに入っています。ディテール、ボリューム、形、構造…美術では必ず出てくる言葉ですが、言葉だけで聞いていると嫌になりそうなところを、実体験を通して耳にすると子供というものはスルッと理解してしまいます。すごいですね。

長谷川潾二郎