構成アクリル画(風船石膏)4/手の塑像5

午前の構成アクリル画。描き出しのちょうど良いところ?なので途中をお見せします。
まだ何を描かれているかわからないと思う方が多いかと思いますが、出だしはあえて回り道を推奨してます。普通はゴールのイメージにぱっと飛びつきたくなるところですが、あっさり描いた絵はやはりあっさりしたもので、途中の絵との対話、つまり葛藤があった方が断然面白い絵になるんです。焦らずいきましょう。

午後の手の塑像は、肉付けが進みもうだいぶ手らしくなってきました。
筋肉のつき方、骨格、指の曲がる方向、比率、腕には骨が二本あるとか…みんなで観察しながら解説していると、医学の解剖学の話のようになってきます。
実際、美術解剖学という学問はありますし、お医者さんも図で示すのにデッサン力が必要です。ダ・ヴィンチの時代だけでなく、今でも美術は科学とも医学とも繋がっているんですよ。面白いでしょ。

そして芸術の秋!ゴッホ展モネ展キュビスム展デイヴィッド・ホックニー展などなど良い展覧会が目白押し。鑑賞は描く訓練より実は大事なんです。是非!

レオナルド・ダ・ヴィンチ

構成アクリル画(風船石膏)3/手の塑像4

午前クラスの構成アクリル画は、アイデアが固まってきた人から順に下地作りに入っています。初心者のうちはイエローオーカーなど一色で画面全体を塗るのが一般的ですが、このクラスの子はある程度経験は積んでいますので、下地から絵作りと思ってカラフルにしたり、絵の具を垂らしたり、ペインティングナイフで厚塗りしたり、はたまた地塗りなしで挑んだり自由にしてます。きれいですね。
あとぜひお家で空き時間にGoogle Arts&Cultureで好きな絵を探索してみるのをオススメします。絵のヒントになりますよっ。

午後クラスの手の塑像は、今週から粗付けに入りました。細かなところは気にせず、おおまかな肉付き、専門用語で量(ボリュームやマッスとも言います)を捉えることが大事です。すっと伸びたり、グッっとひねったり動きの意識も大事です。だいぶ手らしくなってきました。その調子でしっかり観察してがんばりましょう!


構成アクリル画(風船石膏)2/手の塑像3

午前クラスは風船石膏から発想を展開させて、色々絵を考えてます。
前回エスキース帳を持ち帰って暇を見て考えてきてもらったり、今週も継続で構想に時間を割きましたが…結構みんな悩んでそうですね😅。
要するに、不定形の形をどう利用したら「絵になる」か?とそれも真面目に考えると(絵になるって何!?と)難しいかもしれません。。
絵を作るのは、「何を/どう描くか」の二つに大きく分かれると思いますが、「何を」(つまり状況や設定、モチーフ)は皆色々考えるのですが、実は重要なのは「どう」の部分、つまり画面の構成(構図)や視点、明暗・色彩の配置etcだったりします。ですので、意外と普通に風船石膏をポンと置いて描くだけでも、「どう」に気を配れば絵になるんです。難しいけど頑張って〜。

午後クラスは、前回できた心棒に薄く粘土をつけ始めました。今回使うのはいつも通りアーチスタフォルモという石粉粘土。まずは程よい硬さに粘土を練る作業をします。これは毎度の事なので覚えましょう。のちのち壊れないように空気を抜きながらしっかり芯に粘土を食いつかせていくのが大事。塑像は3次元のデッサンです。だんだん手が見えてきましたので、形やポーズがおかしくないか、しっかり色々な角度から自分の手と比較して修正しています。順調!

参考作品・横山奈美さん

構成アクリル画(風船石膏)1/手の塑像2

午前クラスは今週から新しい課題。風船石膏という課題をこれまで数回やっていますが、今回はそうして出来た有機的な「不定形」をアイデアのきっかけにして「絵」にします。普通に静物として描くも良し、ダリやマグリットを筆頭としたシュルレアリスムのように、巨大化させたり宙に浮かせたりと超現実的光景を空想しても良し、模様のように扱うのもアリですね。
ひとまず今回モチーフはできたので、偶然できた形から色々思考を巡らせて面白い絵を作りましょう!

午後クラスの手の塑像は、今週で芯(つまり骨格)が完成しました。
手の骨格の比率や、関節の位置、曲がる角度、といわば解剖学的なことを理解するのは大人でも大変かと思いますが、みんなだいぶ手らしくなって一安心です。
よく頑張りました〜。

参考作品・ダリ

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」完成!/アクリル画「かぼちゃのある静物」完成!

午前の静物デッサン、午後の静物アクリル画、完成しました〜!
午前クラスは透明物がたくさんの難易度が高いモチーフを、よく頑張って描きました〜👏。「見えないガラスを描くなんてどうしたら良いの!?」と普通は思いそうですが、目に見えるまま、歪んだ向こうの風景や窓の光の写り込みを描けば良いのです。意外とこういうモチーフは現象を追いかけないといけないので、モチーフが描かせてくれる部分もあるんですよね。みんなクオリティ高いです!

午後のアクリルは、全員静物をアクリルで描くこと自体初めてですので、絵の具使いや筆使いに慣れることが何よりの目標でした。かぼちゃの重さ、物の位置感、空間、質感をがんばって表現しているとても良い作品が生まれました。(途中暑さでかぼちゃが腐ってしまって交換!というアクシデントもありましたが笑い話ということで🤗)
次から全クラス新しい課題ですので、がんばりましょう〜。

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」4/アクリル画「かぼちゃのある静物」6

午前クラスも午後クラスも来週で完成です。ですので今週は「ほぼ」完成が目標。
午前クラスは一通りモチーフ全体が描けていますが、更にもう一歩、デッサンで学ぶ最も重要な「空間」が今週のテーマ。言い換えれば「空気の流れ」や「奥行き」、「空気感」(写真の青い矢印のイメージ)と言っても良いでしょう。見える物を描くのはすぐにわかると思いますが、見えない、モチーフを取り巻く周囲の空気を見るのはとても大事です。そこを意識するとビンとホースの関係や、全体の佇まいをすっと見切ることができます。奥義の習得がんばりましょう〜😉
午後は全体に手を回していくことがテーマです。かぼちゃ→布→球体→グラス→背景→かぼちゃといった具合にぐるぐると散歩するように画面の中を回って具体的にしていきます。その際大事なのは、隣り合う面、例えばかぼちゃの背景を描く際に、ぼんやりかぼちゃの輪郭を残して塗るのでなく、背景の面を塗るついでにかぼちゃの輪郭をはっきり決めること。グラスと台も同様、台の白い面を描くときにグラスの輪郭を決める。形の内と外で絵の具の「色面」が押し合いへし合いして良い形が出来て来ます。だいぶその感覚を習得できて来ましたよ〜。

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」3/アクリル画「かぼちゃのある静物」5

午前は集中して描いてます。今回のモチーフのポイントの一つは「質感の描き分け」。ガラス瓶の硬い「キーン」と張り詰めた緊張感、中の毛糸の「ふわふわ」とした柔らかさ、ホースの「キュ〜!」と伸びた滑らかな曲線。あえて擬態語で表現しましたが、これが大事なのです。ふわふわ、ふわふわと感じて、心で念じながら描くと自然と手の動きも優しく柔らかくなり、毛糸の質感が出て来ます。またホースもシャカシャカ細かいタッチを重ねるより、「キュ〜!」と心で言いながら勢いと抑揚のある線でカーブを描くと、ホースらしい滑らかな美しさが出ます。絵と音?と思われるかもしれませんが、「音」大事ですよ〜。
午後のアクリルは迷わずどんどん描くのみ!大事なことはバランスよく描いていくことですね。いつもご飯の三角食べにたとえて説明しますが、一つ(例えばかぼちゃ)を完成させてから次へ移るのでなく、少しかぼちゃを描き進めたら、布へ、布を描いたらその上のボールへ、ボールを描いたら台へ、台からグラスへ…と絵の中を「散歩するように」描くのがポイントです。その感覚を身につけてね〜。

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」2/アクリル画「かぼちゃのある静物」4

お盆休みは美術館などには行けましたか?
今週は午前午後クラスとも途中経過をお見せします。
午前クラスのデッサンは2週目ですが、とっても良いペースですね。この段階は鉛筆を寝かせて柔らかく大まかに絵全体の雰囲気を組み立てていきます。何よりモチーフをよく見て多く感じたり気づいたりすることが大切です!

午後クラスのアクリルは今週で4週目。色は自由で(緑のかぼちゃが赤になっても絵の中で変じゃなければ良いのです!)明暗をよく見て、ナイフや大きな筆で全体に絵の具を乗せるのが今週の目標です。少しまだキャンバスに絵の具を乗せることに躊躇があるかもですね。アクリルはいくらでも上から描けますし、どんどん仕事が重なった方が良い絵になりますので、失敗を恐れずモリモリ絵の具を乗せていきましょう。

静物デッサン「毛糸とガラス瓶」1/アクリル画「かぼちゃのある静物」3

午前クラスは新しい課題「ガラス瓶、毛糸、ホース」の静物の鉛筆デッサンです。
うっかり季節外れのモチーフになってしまいましたが笑、ガラスとホースの透明感、ガラスの硬さ、毛糸の柔らかさ等の描き分けがテーマになりそうですね。今週はエスキースからアタリまで。暑いですががんばりましょう〜。

午後クラスのかぼちゃのある静物は、キャンバスにアタリは取れましたので、あとはモチーフをよく見てどんどん描いていくのみです。この段階で大事なことは、細かいところに気をとられずに、ペインティングや大きな筆を使って大きく画面を組み立てていくことです。アクリルは何度でもやり直しが効きますので、明暗や色味をよく観察して、恐れずどんどん絵の具をのせていきましょう。

アクリル構成自画像・完成!/アクリル画「かぼちゃのある静物」3

午前クラスの構成自画像が完成しました!
皆本当にそれぞれの違う個性が出ていて面白いですね〜。違うということはそれだけで素晴らしいことです👏。題材や色調、空間の捉え、構成、筆のタッチ等が絡み合ってできてくる「個性」は、初めから目に見えて有るものではありません。自分なりの「好き」をつきつめて描き切っていくことで、滲み出てくる/自覚するもののような気がします。また次回にも生かしていきましょう!

午後クラスの静物画は、キャンバス上に鉛筆でアタリをとり→単色で下書き・軽く陰影→ペインティングナイフで大まかに明暗をわける、という流れで進めています。
初めてのことばかりで、おっかなびっくりな感じですが、おそれず楽しんでいきましょう〜。

制作風景(2023年7月30日午後クラス、かぼちゃのある静物アクリル画)