自刻像完成!/木彫レリーフ3

午前クラスの自刻像が完成しましたー!秀作ぞろいですね👏。
彫刻は量(ボリューム)、形(フォルム)、動き(ムーブマン)の3つが最も重要とされます。そういった面や構造などの理論面は色々レッスン中に話しましたが、何より大事なことは「観察」「見ること」です(これは絵でも同じですね)。よく見て/感じ取って/表現する。どうしても美術というと手技と思われがちですが、実は鍛えるべき大事なところは手よりも目なのです。みんなよく見ている事が感じ取れ、その人その人の佇まいが表れています。先ほどの量・形・動きの先にある表現の領域が「佇まい」や「雰囲気」ですので、そこまで達した皆さんすごいです!👍

午後クラスの木彫レリーフは3回目。三角刀で線をなぞったあと、切り出し刀で外側に向かって切れ込みを深く入れ、丸刀で外側を彫り下げる、というところまで頑張りました。順調に進んでいます。まだ彫りの作業は続きますが、割と力がいるらしく、みんな疲れた〜と言ってます。美術、特に彫刻はスポーツ同様、体力が必要なんです。運動しましょう〜☺️

自刻像5/木彫レリーフ2

自刻像は5週目に入り、来週完成の予定ですので、いよいよ大詰め。ここでいい集中ができた子はグッと完成度が仕上がりますが、「まあ、こんなものか」と満足するとそんな感じ😅で終わってしまいます。何か違うな?と違和感に気づけたり、「あ〜ここの形はこうなっているんだ〜」と”自分の力”で発見できると、その一つ一つが成長につながるのです。教える側としてはここは教えたい気持ちを我慢🤐…。

午後クラスのレリーフは、彫りに入りました。まずは輪郭線を三角刀で彫り込みます。左手に軍手して裏面で練習してから本番に入っていますので万全です。
ちなみに机の上に出ているプリントはエジプトのレリーフ。他にも日光東照宮の三猿や、鎌倉彫りも紹介したり、レリーフって世界中に昔からあって奥深いですね。

自刻像4/木彫レリーフ1

午前クラスの自刻像は4週目。今週からディテール(細部)に入ります。
目、鼻、口、髪、どんどん形を具体的にしていきます。細かい部分を作る際も、面の刻みが細かくなるだけで、常に全体を意識しなくてはいけません。
例えば鼻の角度を見るとき、同時に後頭部の角度と比較したり、平行な面を探したりするのもコツだったりします。この辺りは感覚的な話で言葉の表現では難しいですね(笑)。ぐっと人らしくなってきましたよ!

午後クラスは、新しい課題「木彫レリーフの壁飾り」です。レリーフは言い換えれば「浮き彫り」、ジャンルでいうと立体と平面の中間で「半立体」になります。平たい板を彫って、いかに立体感や奥行きを表現できるか?がポイントです。
今週は持参した資料をもとに絵柄を考えて、木板にカーボン紙でトレースしました。来週から彫っていきましょう〜。

自刻像3/デッサン(リンゴと段ボール)完成!

午前クラスの自刻像は粗付け2週目。丁寧なことは良いことですが、慣れないとどうしても仕事が細かくなりがちです。この段階はドン!と粘土をつけたり、ザクっと削り落としたり、バンバン叩いて面を作ったりと、大きな仕事が大事です(作業のことを美術では仕事と言います)。目鼻口に気が取られるのをぐっと抑え、顔の表面の奥にある大きな構造や、人間らしい「佇まい」をつかまえることを心がけます。これは粗付けのコツとも言えますが、彫刻の一番難しい奥義(笑)みたいなものなので、ゆっくり学んでいきましょう〜。

午後クラスは、リンゴと段ボールの鉛筆デッサンが完成しました〜!みんなリンゴの形や明暗、段ボールとの描き分けも出来ていて良いです。実はリンゴはまん丸ではなく、よく見るといくつか角があって、上から見ると5角形のような隠れた形があります。午前の自刻像とも重なりますね。それをよく観察することが描けるかどうかより大切です。みんなモチーフを良く感じているのが見えて素晴らしいですね〜。
自刻像


自刻像2/デッサン(リンゴと段ボール)2

午前の自刻像は、前回作った芯の上に粗付けをします。
塑像(模刻)は3Dデッサンとも言えて、色々な角度から見て3次元的に形をつかんでいきます。「顔」と言うと目鼻口など細部にとらわれがちですが、この段階は表面に惑わされず、顔の下にある「骨格」や「面の向き」「構造」を見切ることに集中します。大づかみに粘土をつけたりとったりしながら、少しずつ人間らしい構造にしていく、絵で言えば下地作りの段階ですね。大事ですので頑張りましょう。彫刻と言ったら上野の国立西洋美術館には、ロダンの作品がたくさんあります。今はキュビスム展もやってますので是非!

午後の鉛筆デッサンは、今週から調子(明暗のトーン、色ともいいます)を入れ始めます。午前と同じく、この段階はざっくりとおおまかに4Bや2Bの鉛筆を寝かせて明/中/暗に分けていきます。モチーフの明暗を見るときは、目を細めて見るのがポイントです。意外とリンゴは暗いんです。来週はどんどん細部も描き込みますよ〜!

オーギュスト・ロダン「考える人(拡大作)」国立西洋美術館

オーギュスト・ロダン「考える人(拡大作)」国立西洋美術館

自刻像1/デッサン(リンゴと段ボール)1

2024年最初の課題です。
午前クラスは自刻像。自分の顔を描くのが自画像、自分の顔を彫刻するのが自刻像!(ちなみに粘土で作ることは塑像や彫塑とも言います)。まず今週は、頭蓋骨の写真や、筋肉の説明を入れつつ、じっくり顔を観察しながらエスキースし、自分の顔を理解します。絵のエスキースと違って、綺麗さや明暗ではなく、面の変わり目や構造を見るのがポイントです。その後芯づくりに入りました。来週から、粗付けに入りますよ〜💪

午後クラスは、リンゴと段ボールをデッサンします。簡単にみなすと丸い形と四角い平面、とシンプルなモチーフですが、実はリンゴはまん丸でなく隠れた構造があったり、段ボールには「パース」なるものがあったり、学ぶことは多いですよ〜。乞うご期待。

自刻像(完成)/名画の模写(完成)

自刻像と名画の模写の完成作をご紹介します。
自刻像は、細部までしっかり作り込みました。顔を目、鼻、口、とパーツで観念的に見るのでなく、地形のように複雑に連なった面の起伏としてとらえて、一つ一つ「面の向き」を見る大切さがつかめたら成功です。確実に次に絵を描くときにも活かされてくるでしょう。

午後クラスの名画の模写では、名画との長期間にわたる対話が、良い経験になったのではないでしょうか。実は「作品を見る」という鑑賞体験は、美術を理解する上で「作る/描く」以上に大切な事です。(学校の授業では残念ながら軽んじられてしまっていますが…)
絵の具使いもとても自然になりました。アクリル絵具は油絵具とも同じく、水彩と違って失敗しても何度でも上から重ねて描くことが出来るところが優れた点ですので、諦めず何度でも粘って描くモチベーションと思い切りの良さが大事です。作品からも熱量が感じられますね。

自刻像(4)/名画の模写(7)

今週は全クラス、アトリエで通常レッスンです。
換気のため窓全開なので、春らしく暖かい気候になってきて助かります。手洗い・消毒も徹底しています!

午前クラスは自刻像の続きです。目/鼻/口/耳の構造について図を交えながらの解説を聞いてもらい、意識しながら、もう一度自分の顔を見てもらう。するとただ受動的に見るのと違って色々気づくようで、ぐっとリアリティが出てきました。残り1週です!頑張りましょう。

午後クラスの模写も、さらっと全体を埋めて終わりでなく、何度も絵の具のやり取りを繰り返した分、ぐっと絵に厚みが出てきました。巨匠の絵に引っ張られ、なんとか似せようと、みんな集中して描いています。絵の具の乗せ方もだいぶ上手になり、混色・重色などの技法、明暗など多くを自然に学んでいます。同じく来週で完成の予定です!

屋外スケッチほか

新型コロナの感染拡大を受け、当アトリエも2週間休講していましたが、対策を十分に検討した上で今週からレッスン再開致しました〜。
日曜クラスは、近所の公園の開放的な空間で屋外スケッチです!公園はいつも以上に子供達で賑わっていましたが、生徒たちは気にせず集中して思い思いの風景を描いていました。
みんなわくわく楽しそうですし、たまには、こういうのもいいですね。改めて、全員底力がついた事にも感心。。

土曜クラスもスケッチの予定でしたが、あいにくの雨でしたので、教室の窓を全開にしつつ通常レッスンを行いました。
換気を行いながらレッスンは予想以上に寒かったですが(笑)、みんな久しぶりのレッスンでいつも以上に頑張っていました!

一刻も早い終息を祈ります?。

自刻像(3)/名画の模写(6)

午前クラスの自刻像は、まだディテールには入っていませんが、大きな形をつかむ為に、何度も粘土を付けたり取ったり、駆け引きしながら辛抱強く形を探っていっています。
人の顔は肉がありますので、丸くて滑らかにつながって見えますが、その下にある見えない大きな面を見極めるのがポイントです(下のビーナス像の面取り参照)。大人でもなかなか難しいですが、ちょっと感覚をつかめるといいですね。

午後クラスは、模写も中盤。絵をまねることをきっかけに、絵の具の乗せ方や、グレーズという重色(色を重ねる)の技法や、補色の知識など折り込みながら学んでいってます。まさに「まねる+まなぶ=まねぶ」ですね。
だいぶ本物の絵に近づいてきましたよ。がんばりましょう!