白い静物4/サザエの模刻5

午前クラス午後クラス共に今週は途中経過。
午前は真っ白のモチーフで、かつ使う絵の具は赤青黄の三原色+白のみという縛りがあるにも関わらず、いつもに増して色調が人によってそれぞれ違って良いですね。来月1ヶ月は時間がありますので、いろいろチャレンジしてみて、しっかり満足いくまで描き切って欲しいですね。

午後クラスのサザエの模刻は、今週から着色。とはいえ、いきなりサザエの色を塗るわけでなく、今日は下塗り。サザエの殻をよく見ると表面は石灰化して白くなっていますが、濡れ布巾で表面を濡らすとその下には紫・赤・緑など入り混じった暗い色があります。実際に子供たちも濡らして観察しながら、感じた色をアクリル絵の具で塗ってもらいました。カラフルですね!来週はこの上から白っぽい色を重色して仕上げます。アクリルも初めての子が多いですので、使い方もこの機にレッスン?

白い静物3/サザエの模刻4

静物は3週目。先週に続いて描き出しですので、細部や最終的な色にこだわらず、主にナイフや大きな筆を使って全体感・雰囲気をつくっていきます。
とはいえ、それは一般的な進め方で、人によって趣味も違いますし、どういう絵に仕上げたいか方向性も違いますので、それぞれに応じた進め方を相談しながら探っています。出だしはイメージを手探りする段階で一番大変ですが面白い時です。楽しみましょう。

午後クラスのサザエの模刻は、ツノや、渦を巻く筋など細部まで出来るだけ作って、粘土造形を今週で完了しました。表面は、ヘラで引っ掻いたり、筆や雑巾を押し当てたりして細かな凹凸をつけ貝殻らしいガサガサした質感を表現しています。来週からの着色にも活きてくるはずです!

白い静物2/サザエの模刻3

午前クラスの静物画はそれぞれに狙いを持った下地の上に、その人らしい描き出しに入りました。もう出だしから個性が出ていて素晴らしいです。個性というものは教えられるものではないですから、みんなが自ら見つけたものです。ちょっと感動?。
参考作品は長谷川りん二郎。ただ紙袋を描いた絵ですが、面白いですよね。様々な作家の作品に触発されるのも大事ですので、さりげなく合間合間に紹介しています。

午後クラスのサザエの模刻は、今週からディテールに入っています。ディテール、ボリューム、形、構造…美術では必ず出てくる言葉ですが、言葉だけで聞いていると嫌になりそうなところを、実体験を通して耳にすると子供というものはスルッと理解してしまいます。すごいですね。

長谷川潾二郎

白い静物1/サザエの模刻2

午前クラスは新しい課題、アクリルの静物画に入りました!
写真でお分かりの通り「白い静物」です。きれいですね。「白いものを絵の具で描くってどうしたらいいの?白い絵の具で塗るの?」と思うかもしれませんが、一言で白と言っても、青味や黄色味など人によって感じ方も違う、さまざまな「色味」があります。また光と影も色に置き換えて考えます。
そしてここが大事な学びのステップですが、絵において、なにも白い物を白で描く必要はないんです!どんな絵にしたいか?自分の意思にそって自由に色も構図も考えていきます。今回はさらに1つ遊びとして「赤・青・黄」の三原色+白の4色だけで描きます。実はその4色あれば色はほぼ無限に作れるんです。混色によって自分の好きなオリジナルの色を作りましょう。
今週は、エスキースを何枚も描いて絵の構想を練ることにほぼ費やしました。静物をただ見たまま描くだけでなく、「自分の作品にしていく」のが今回のテーマです。どうなるか楽しみ!

午後クラスのサザエの模刻は、渦巻きの構造もできて、穴も掘っていって、だいぶサザエらしくなってきました。自然の造形の複雑さに当然少し苦戦してますが(笑)、粘り強くモチーフと対話する中から、普段何気に目にしている身の回りのものにも「どうなってるんだ?」と新鮮な目で観察する気持ちを養えたらこの課題は大成功ですね。家族がだまされるくらいサザエそっくりにするのを目標に頑張りましょう〜。

モランディ

マチス

写真模写(自画像)完成!/サザエの模刻1

午前クラスの写真模写による自画像が完成しました!!いいですね〜。
普通の鏡を見て描く自画像と、結果が少し違うのが分かりますでしょうか?
たなびく髪など写真ならではの一瞬を切り取った静止した空気。動く自分の姿を鏡で見てはこうは描けません。そしてカメラが冷静に描き出す、光と影の滑らかなグラデーション。絵と違って現実世界には無限のグレーの階調があります。それを見たままに鉛筆で写し取る努力をすると、普段の絵では出したことのない緻密な「調子」(グラデーションや鉛筆の色あい)作りが習得できます。今度物を見て描くときにも活かせるといいですね。

午後クラスは今週から粘土を使ったサザエの模刻が始まりました。
実物のサザエの殻を見て石粉粘土で形をそっくりに作り、その後着色までやります。
写真は粘土作業を始める前のエスキースです。絵でも彫刻でも、いつも作り始める前の準備運動にエスキース(下絵、スケッチ)を行うのを習慣にしていますが、今回のサザエは上と横の2方向から形をよ〜く観察して描いてもらいました。ぐるぐる回る「らせん構造」をしていますね。複雑に見えますが自然の美しい造形です。
「サザエ食べたことなーい」「苦いから嫌い」など話しながらのスタートですが?、頑張っていきましょう〜。

写真模写(自画像)4/グラデーションの絵・完成!

午前クラスの写真模写は来週完成です。
いつもみんなに伝えていることですが、1週前に一旦完成まで引き上げて、最終日はさらにもう一歩!描き進めるのが目標です。そうすると毎回少しだけ、いつもより完成度が増して、見る力・描く力が伸ばせます。スポーツと似ていますね。
みんなだいぶグッと密度が増してきましたよ。がんばりましょう〜。

午後クラスはグラデーションの名前の街が完成しました〜!綺麗ですね〜✨。
すごく長い期間みんなよく頑張りました?!得たものは大きいと思います。色の仕組みへの理解も深まり、筆使いも格段に上手くなったと思います。
絵やデザインでは大事な知識と経験ですので、次の絵の課題のときまでに忘れないでね〜?。学校の写生でも、復習と思ってグラデーションを使ったり、3原色しばりで描いても面白いと思いますよ。来週からは新しい課題です!
写真模写制作風景6/19

写真模写(自画像)3/グラデーションの絵7

午前クラス・写真模写は形は大体先週までで取り終え、今週はしっかり鉛筆で明暗を作っていくことを頑張ってもらいました。どうしても顔を絵で描こうとすると、目鼻口をグリッと線で描いてしまいがちですが、写真は嘘をつきません。実世界は明るい/暗いがあるだけで、輪郭線はないんですよ〜。空の白から肌のグレー、髪の黒まで、自然な光のグラデーションのつながりだけで世界を描き出しています。それを実感できるといいですね。
まだ少し絵が白いですので、来週からはどんどん鉛筆をのせて描き込んでいきましょう!

午後クラスのグラデーションによる名前の街は、名前で出来た屋上部分の色相のグラデーションに入り、ぐっと完成が見えてきました。大人の方も色相環など美術の授業で見た覚えはあるかもしれませんが、話で聞くだけですと今ひとつピンとこない色の原理。今回の課題を通して、赤・青・黄色の「色の三原色」と「白」さえあれば、どんな色でも作れる!ということを実感してみんな色を自分のものにしていってます。黒も肌色も使ってません。色は奥が深い世界ですが、「黄色に紫を混ぜたら本当に暗くなった〜」などの素直な声が聞こえてきて嬉しいです。来週完成です!頑張りましょう!

写真模写(自画像)2/グラデーションの絵6

午前クラスは写真模写の続き。今回に限らず、いつもベアヒェンでは、朝教室に来て、まず自分の絵をぱっと見た「第一印象」をみんなに大事にしてもらってます。客観的に自分の絵を見られるのはしばらく時間をおいたレッスン最初が一番。特に今回の顔のようなモチーフは、形がほんの数ミリずれているだけでもだいぶ違う印象になります。普通の鏡を見ての自画像なら多少揺らぎがあっても大丈夫なのですが、写真模写は答えが脇にあるので違いは明確^^;。粘り強く形を修正しつつ、そろそろ明中暗の三段階くらいに調子を入れて行きます。みんな頑張ってます。

午後のグラデーションの絵は、壁部分の明度のグラデーションを終えて、背景に移るか(?)というところまで頑張ってもらいました。
皆さんだいぶ要領を得て塗りのテンポも早くなってきました。筆さばきや混色の加減も確実に上手になってます。この課題は反復練習の要素がつまってますので、1課題でぐっと成長しますね。綺麗な絵が出来てきていますよ!

写真模写(自画像)1/グラデーションの絵5

せっかくの運動会・体育祭シーズンですが、天気が安定しませんでしたね。
午前クラスは今週から新しい課題、「写真模写」です。「名画の模写」は何度か経験した子もいますが、今回はモノクロでプリントした写真を元に鉛筆デッサンで模写を行います。
先週、あらかじめ生徒自身の顔を1人ずつ撮影したものが題材ですので自画像ですね。以前マスクをした自画像なども描きましたが、通常自画像を描くときは昔から鏡を使って描きます。それに比べると、写真は動きませんし、すでに立体から平面に置き換わっていますので、平面から平面に写すのは割とハードルが低い…はず(笑)です。あとなにより、写真模写はカメラならではの豊かで滑らかな階調や、冷静な描写を再現したり、目で見て描くのとは違った学ぶことが多くあります。楽しみ。

午後クラスのグラデーションの絵は「名前の街」の下書きを終えて、壁の色塗りに入りました。壁は練習でやった明度のグラデーションで塗ります。斜めの壁に沿った向きで1ストロークずつ少しずつ白を混ぜて明るく(または、色を混ぜて暗く)しながら、綺麗なグラデーションになるよう丁寧に塗っていきます。一壁塗るうちに段々と筆づかいや絵の具の混ぜ具合が上手になってきています。その調子!

籐かご2/グラデーションの絵5

午前クラスの籐かごは、先週コースターを編んだ後、同じ編み方でかごの底面を編んだところで終了しましたので、その続き。底面をひっくり返して、徐々にたて芯を上に起こしつつ編んで立体的にしていきます。ここから先、編む時の力加減次第で、人によって広い皿状に広がったり、縦にスーッと伸びたり、ころっと丸く仕上がったり、同じ編み方とは思えないほど色々なバリエーションが生まれます。面白いですね。
慌ただしい中でしたが、最後、持ち手をつけて素敵な手さげができました?。完成作品をご覧ください!

午後クラスは本番の画用紙に下書き。鉛筆でアタリをとり、良い形が描けたら、ペンでなぞります。風景写生など普通の水彩画では輪郭線をペンでなぞることは通常しませんが、ポスターや今回のようなデザイン画の時は、輪郭線をはっきりさせてあげた方が見栄えがします。ここまでで垂直線、平行線、パース、斜めの壁の面にそって窓を書く方法など、自然にたくさん学んでます。来週から色塗りに入りますよ!
籐かご完成作品2022年5月14日2022年5月15日