想定アクリル・靴のある風景・完成!/グラデーションの街2

午前クラスの「靴のある風景」が完成しました〜‼️
同じ言葉をテーマに、これだけヴァリエーションに富んだ絵がそろったことにびっくりです。中学生でこんな絵が描けるなんて(正直なところ、先生たちも中学時代にこんな表現はできていません…)みんなの成長を実感しました。
「靴のある風景」と聞いたら、どこかに靴が置いてある様子を描く、のが一般的だとは思います。ですが、その言葉を出発点に自由に想像力を働かせ、面白い/美しいと思う「自分の視点」に引き寄せ、絵画的狙いを持って、また偶然生まれた絵の具の表情や色を拾い上げ、自分の理想とする絵に近づけるか?が大切です。
みんなもうしっかり美術を理解しています。嬉しいです👏。

午後クラスの、グラデーションの街の絵は、自分の名前(苗字か名前)をカタカナかアルファベット(3〜4文字)で配置して、それを立体的なビルにします。今週は本番の絵柄を考えるエスキースに入りました。絵柄が決まったら、グラデーションの配色を色鉛筆で考えます。文字のレタリング、パース(遠近法)、色(色相、明度)と学ぶことがいっぱい。この課題を終える頃にはだいぶ絵のことがわかると思いますよ〜。

 

「グラデーションの街」制作手順

 

想定アクリル・靴のある風景6/グラデーションの街1

午前クラスの「靴のある風景」は、今週含めあと2回。どんどん描き込みたいですが、絵には「説明的すぎる」という価値観もあり、全部はっきり描いて説明すれば良い、とは限りません(ややこしいですね!)。とはいえ、描かないでは、弱い表現になってしまいます。ということで、ひとまず靴のディテール(細部)を描いてみましょう!というのが今週のテーマです。靴や手前のものを描き込むと、質感が表現され、また見る人の目も自然にそこに向かうようになります。描いた部分がもし強くなりすぎたら、少し抑えるか、あるいは周囲もそれにつられて描きこんでいくのも良いと思います。つまり大事なのは常に「絵と対話する」こと。(濁ってきたな/あれ?ちょっと面白くなってきたぞ/色のバランスが崩れてきたかな/この辺が寂しいな、、)等々心の中で絵と駆け引きしましょう。

午後クラスは、「グラデーションの街」(過去参考作品)の課題に入りました。水彩絵の具のグラデーションをふんだんに用いた課題です。水彩絵の具は小中学校で使いますが、意外にも失敗できない難しい画材です。今回の課題は絵の具の量や水の混ぜ加減、筆さばき、と水彩の使い方と同時に、色の勉強をします。
今週は練習として、明度(明るさ)のグラデーションと、色相(色味)のグラデーションの2種類を帯に描いてみました。だんだん上手くなってますね。来週から本編に入ります!

想定アクリル・靴のある風景5/靴のデッサン5

午前クラスのアクリルは途中経過をお見せします。
実は想定課題は美大受験でもよくあるお題で、小・中学生に描かせるにはもしかすると難しいかも?と思いましたが、取り越し苦労ですね😁。みんな各々の視点や狙いで立派に答えてます。また「今回は明るい色で描きたい」とか、ある作家を参考にしたりと、絵画的な目標も持ちつつチャレンジしていて、続々良い絵が出てきてます。面白くなってきました。あと2回で完成です。

午後の靴のデッサンは完成です!お疲れ様でした〜🎉👏。
しつこい描写の先に、ふっと置かれた自然な靴の感じが出ていて良いです。靴をこれだけ長時間見続けたことはないでしょうね。でも、特段美しいでもなく、面白いでもない、普通の身近なものの中に「美」や「面白さ」「不思議さ」を発見できる目を持つことが「アート」だといっても過言じゃありません。その目で、家や街を常に見てみましょ〜う。新しい発見があるはずですよ。

想定アクリル・靴のある風景4/靴のデッサン4

午前クラスの「靴のある風景」は、まさに今が佳境です。下地を作り、構成を決め、順調に具体的なディテールへと描き込む人、一方で、ガラッと大きく構成を考え直してみる人、色調のバランスに専心する人、それぞれに自分の絵と対話しています。手を止めて悩んでいる時間も創作です。
絵に正解はありません。言い方を変えると、無数に正解があります。自分にとって何が今回最も「良い絵」か?を探りながら、試行錯誤することが大切です。おそれず筆を動かしていきましょう!

午後クラスはほぼほぼ完成。すごくよく描いてますね。みんな多くの子がもう限界まで描いた様子です。。が、そこでもう1レッスン!さらに描いてみましょう。背伸びをした分、成長します。トレーニングと一緒です。がんばって〜💪😁

想定アクリル・靴のある風景3/靴のデッサン3

アクリルもデッサンも3週目、中盤戦ですね。
アクリルは下地から徐々に図像が見えてきましたが、今はゴールを急がず、大きな構成のバランスを見たり、良い形や、色味(派手め、地味め、寒色系、暖色系…)、絵の具の表情(厚く、薄く、垂らしたり、にじんだり…)などなど、色々な可能性を柔らかくじっくり探っていくのが大事です。

午後のデッサンは、先週よりぐっと調子(鉛筆による陰影)も乗ってきて、細部も具体的に描き込んできました。形の狂いも修正しながら、しつこくよく見ています。「あ〜無理〜」と小さく弱音も聞こえたりしますが、短気を起こさず、どこが違うのかモチーフと静かに向き合うのが大事です。絵は平常心を保つメンタルトレーニングにもなりますね。

ちなみに近所の千葉市美術館で開催中の「板倉鼎・須美子」展。Eテレ日曜美術館で紹介されていましたが、オススメです。個人的には金魚の静物が好きですね。絵の具や色使いが参考になるかも?是非!

想定アクリル・靴のある風景2/靴のデッサン2

午前クラスのアクリル画は、「靴のある風景」というお題をそれぞれに解釈して、一週間自宅で写真を撮ったりスケッチしたりと取材を重ね…ともうこのプロセスは立派な自己表現としての作品制作です。今週さっそくキャンバスに入り、もうこの進み具合。同じお題で、これだけ個性が様々に出てきたのが嬉しいですね。ここからが楽しみ!
午後クラスの靴のデッサンも、非常によく頑張っています。機能を持った工業製品、とりわけ靴のような身に着ける物は、人体に沿った、複雑で無駄のない精密な形をしています。土踏まずはくびれていたり、靴底の厚みもかかとは厚かったり、左右も正確に対称。つまり形が変だとすぐ気付くことができます。陰影もつけて立体感を出しつつ、粘り強く形を追っていきましょう!

想定アクリル・靴のある風景1/靴のデッサン1

さて4月です🌸。新しい課題のテーマは午前午後ともに「靴(くつ)」です。
靴は身近で誰でも履いているけれど、普段はそんなに観察しない、でもその人となりも表れ、形も面白いので意外と描かれるモチーフです。
ゴッホの靴の絵や、(靴の絵ではないですが、足元を描いた)アンドリュー・ワイエスの「踏みつけられた草」は有名ですね。
午前クラスはアクリルで「靴のある風景」をテーマにした想定課題です。「靴」の絵なら靴を描けば良いのですが、「のある風景」をどう解釈するかで、絵の可能性は無限に広がります。そしてこの課題の主な学びのポイントは『絵になるかどうか?』。大人でもプロでも難しい問題です。ただ上手に描くのが良い絵とは限らない、その人なりの視点や狙い、気づきをもとに靴をどう自分のものとして料理するか?がポイントです。
今週はひたすらエスキースをしました。来週までに頑張って構想を決めて、取材もしてきてね〜。

午後クラスは、素直に鉛筆で描きましょう。靴は実は人体に沿った流線的な形と複雑な構造をしていて甘くないですよ〜。どうしても、はじめのうちは靴ひもや細かい部分に目が行きがちですが、まずは大きな形を捉えて、ふわっとやさしくアタリを入れていきます。ゆっくり、じっくり描き進めていきましょう!

構成アクリル画(風船石膏)完成!/シルクスクリーンのカレンダー4

午前クラス完成です!!
「風船石膏を使う事」だけは決まりでしたが、石膏をきっかけに、いかに自由に自分の表現をするかがテーマでした。自由と聞くと、空想を膨らませた方が良いように思いがちですが、実は日常的な光景に、面白みや美しさを発見できる感性が大事です。アンテナを張って生活しましょう。あともう一つ、自分なりの「良い絵」感を養うために良い作品をたくさん見ること。それに尽きます。
バラエティ豊かな絵が生まれて、かつみんなしっかり描いていて凄いです。自画像も良い。拍手👏

午後クラスのシルクスクリーンは、製版の作業。茶色い描画材で絵を描いた後、黄色い「乳剤」を「スキージ」で塗ると網状のスクリーンに被膜ができます。乾燥後、溶剤で描画材を洗い落とすと、描いた部分のみが網になってインクを通過する仕組みです。全員ちゃんと終えました~よかった。

シルクスクリーン版作り

構成アクリル画(風船石膏)8/シルクスクリーンのカレンダー3

午前クラスの構成課題は来週完成ですので今週が佳境です。
絵に説得力を持たせるためには、細部までしっかり描き切ることが大切。
一方で、終盤こそ初心にかえってもう一度エスキースを見直し、自分が何を表現したかったか、それに今の自分の絵は応えられているか、しっかり自分と対話するのも大事です。
みんなすごく集中して描いていて、ぐっと密度が増してきました。完成が楽しみ!

午後クラスのシルクスクリーン(通称シルク)のカレンダーは下絵が終わり、いよいよ本番のスクリーンに下絵をトレース(写す)して、シルク用のペンで描く「製版」と言う段階に入りました。みんな個性的で楽しい絵がそろってます。良いペースで順調に進んでます。
午前クラスも午後クラスもどうか風邪だけは気をつけて〜!

参考リュック・タイマンス

構成アクリル画(風船石膏)7/シルクスクリーンのカレンダー2

午前クラスの構成課題は残り3週の終盤戦。みんな図像が現れてきて、絵の方向性は見えてきました。さて、ここからがある意味勝負。
絵と対話して、更にどうしたら良くなるか、いかに見せ場を作るか、色のバランスを取り、要素を増やしたり、描き込んでみて、壊すことも恐れず、どこまでも満足せず自分なりの「良い絵」を追求していく作業です。ピカソの制作プロセスをおさめた面白い動画があります。驚くほどどんどん描き変えてます。楽しむことが大事ですね。→Youtube

午後クラスはカレンダーの本下絵。前回のエスキースで考えた図案をもとに、実際に版画で刷るサイズの画用紙に、鉛筆で描いていきます。シルクスクリーンはアンディ・ウォーホルで有名な写真製版というハーフトーンも印刷できる技法がありますが、今回はその簡易版でマジックのようなもので描いた部分が刷られる手法を使います。ハーフトーンはタッチを重ねて表現します。手法の特性を理解して、それを生かしたデザインを考えています。