白い静物1/サザエの模刻2

午前クラスは新しい課題、アクリルの静物画に入りました!
写真でお分かりの通り「白い静物」です。きれいですね。「白いものを絵の具で描くってどうしたらいいの?白い絵の具で塗るの?」と思うかもしれませんが、一言で白と言っても、青味や黄色味など人によって感じ方も違う、さまざまな「色味」があります。また光と影も色に置き換えて考えます。
そしてここが大事な学びのステップですが、絵において、なにも白い物を白で描く必要はないんです!どんな絵にしたいか?自分の意思にそって自由に色も構図も考えていきます。今回はさらに1つ遊びとして「赤・青・黄」の三原色+白の4色だけで描きます。実はその4色あれば色はほぼ無限に作れるんです。混色によって自分の好きなオリジナルの色を作りましょう。
今週は、エスキースを何枚も描いて絵の構想を練ることにほぼ費やしました。静物をただ見たまま描くだけでなく、「自分の作品にしていく」のが今回のテーマです。どうなるか楽しみ!

午後クラスのサザエの模刻は、渦巻きの構造もできて、穴も掘っていって、だいぶサザエらしくなってきました。自然の造形の複雑さに当然少し苦戦してますが(笑)、粘り強くモチーフと対話する中から、普段何気に目にしている身の回りのものにも「どうなってるんだ?」と新鮮な目で観察する気持ちを養えたらこの課題は大成功ですね。家族がだまされるくらいサザエそっくりにするのを目標に頑張りましょう〜。

モランディ

マチス

静物デッサン(布とパイプ椅子)完成!/静物デッサン(霧吹き)完成!

布のデッサン、霧吹きのデッサン、ともに今週で完成しました!
午前クラスは特に底力がついたことを実感しました。すごいです。
デッサンはどうしても絵の上達のための訓練と捉えられがちですが、自分なりの布の捉え方が表現されていて、これは立派な「作品」です。布の起伏、柔らかさ、中に隠れているパイプ椅子の存在感、光を透過してくる透け感、どの作品も素晴らしいです!

午後クラスの霧吹きは、前回描いた薪と違って、人工物ならではの形の正確さが求められたり、透明感が難しかったり、大変だったかと思います。映り込みや光の屈折、プラスチックの硬さ、ずしっと重い感じ、みんなよく観察して描いていますね。
さて、4月に入って一週ずれてしまいましたが、来週から新しい課題です。お楽しみに〜〜。

静物デッサン(布とパイプ椅子)4/静物デッサン(霧吹き)3

午前の白布も午後の霧吹きも大詰めです。
白くて柔らかい形の布にしても、透明な霧吹きにしても、気づくとなかなか意地悪なモチーフですよね。シワがどう寄っているか、光と影がどう落ちてるか、霧吹きの水を通った光がキラキラ反射したり、ぐにゃっと向こうの景色がゆがんで見えたり…ただひたすら見て描くを繰り返すしかありません。
頭で「だいたいこんな形だろう」というイメージがない、見ないとわからない。でも実はそこが狙いなのです。
どうしても例えば「人」を描こうとすると、目鼻口と指が5本!と観念的に(わかったつもりで)描いて満足してしまいます。それでは頭〜手のやりとりだけで、目が働いていません。ですが、あまり見慣れない物を描くと、目〜頭〜手のやり取りが活性化され、スムーズに連動するようになると、どんどん目から新しい情報が入ってきて、見慣れたはずの世界の複雑さ、面白さに気づくようになります。よくわからない物を描くのはオススメです。
さて来週で両課題とも終了です。完成が楽しみ!

静物デッサン(布とパイプ椅子)3/静物デッサン(霧吹き)2

午前、午後クラス共に途中経過をお見せします。
午前の椅子と布のモチーフは、途中とはいえすごいですね。もう布のひだの凹凸を1つ1つ説明出来てきました。どういう形か、どちらが手前か、見る人にわかるように描き表すことを「説明する」とよく言います。なんとな〜く、ぼかしてごまかすのでなく、丹念な説明の積み重ねで、全体を形作る。白布は色がないぶん形に集中できて、たくさん学べますね〜。

午後クラスは正中線や楕円、スプレー部分の軸の傾きなどの補助線に形を取る努力が見られますね。野菜や植物といった自然物はなんとなくな形でもそれらしく見えてしまいますが、人工物は形がシビアになってきます。少し違うとすぐ変だとわかります。
ですが「どこか変…」と感じ取って「どこが違うんだろう?」と見比べ「あ、ここか!」と気づくその繰り返しが確実に成長になります。良いですよ!みんな霧吹きになってきました。

ドミニク・アングル

ドミニク・アングル

鏡を使った自由制作/静物アクリル画 完成!

2021年最後の課題、完成しました〜???。すばらしい。
みんなすごく力がつきましたね。色調の好み、具体的な描写とあいまいさの緩急のバランス、それら全てが相まって「画風」と呼ばれる個性になります。特に午前のクラスは「何」を「どう」描くかも自分で決めますので、そこから既に個性の発露となります。鏡をどう使うかは大人でも難しいと思いますが、みんな自分なりに消化してとても魅力的な作品になっています。

午後クラスの静物も良いですね〜。緑の植物を緑で描く必要もなく、個性的な色使いをする子もいれば、素直に自然な色合いをよく観察して混色して作っている子もどちらも好感が持てます。毎週動きのある観葉植物に惑わされる一方、紙筒やスチロールの立方体、植木鉢、そして全体を支える台のデッサンが狂うと絵が不安定になります。冷静に形を確認しながら、色彩表現もしてゆく、突き詰めると高度な課題ですがみんな自分の目でしっかり食いついて頑張りました。

今年のレッスンはこれで終了です。来年も楽しんでいきましょう〜。

鏡を使った自由制作7/静物アクリル画8

12月ももう半ば、来週で今年のレッスンも終わりです。早いですね〜。
さて、今週に加えてあと残り1回でこの課題も終わりですが、どうでしょう?
午前クラスの自由制作は鏡らしさ、鏡の映り込む効果の面白みが出てきましたね。午後クラスの静物もだいぶ描き進めて密度が出てきました。
来週は全体に手を入れているとすぐ時間が経ってしまいますので、描くべきところを絞って集中して描き込んでいきましょう。
完成作品が楽しみです!!
自由制作-途中経過12/12 静物-途中経過12/12

鏡を使った自由制作6/静物アクリル画7

先週までは刷毛やペインティングナイフを用いて、主に画面全体の雰囲気作りや、その後描き進めやすい下地作りを行いました。
だいたい画面全体に手が行き届いたようですので、今週からはぐっと具体的に中身の描写に入っていきます。最終的なイメージを探りながら、(自分にとっての)良い色、良い形を探していきます。それは自分と絵との対話とも言えます。他人にはまだ一見何を描いているか分からなかったりするかもしれませんが、本人はそれぞれ着実に捉えていってます。ここが一番絵を決定づけるスリリングで疲れる時だと思いますが、楽しんで行きましょう!
途中とはいえ、午前クラスも午後クラスもとても色が綺麗です!

鏡を使った自由制作5/静物アクリル画6

先週に続き、途中経過です。前回お見せした生徒さん達とはまた違った個性が出ていますね。
今年いっぱいで完成予定ですので、今週は中盤です。細部を具体的に描いていく前に、焦らず絵全体の雰囲気や構成、色調作りを心がけてもらっています。
午前クラスは絵の具がだいぶ厚く塗り重ねられてきました。混色で作った不透明な色をのせるだけでなく、「グレーズ」という薄く溶いた絵の具を透明に重ねる手法による「重色」ももっと活かせると、奥行きが出てさらに良くなってくると思います。

午後クラスはアクリルでの静物画が初めて、かつ植物が成長しているのもあり(汗)、ちょっと手が止まる子もちらほら…。
アクリルは何度でも上から描けるのが強みです。間違いなんて絵にはそもそもありませんし、かえってうまくいかず何度も描いた方が良い絵になったりします。おそれずどんどん描いてみましょう!
自由制作制作過程(2021/11/28)植物のある静物制作過程(2021/11/28)

鏡を使った自由制作4/静物アクリル画5

今週は午前クラス、午後クラスともに途中経過をお見せします。
途中でもみんな色がとても綺麗ですね!
肌は肌色、葉っぱは緑といった観念的な「固有色」にとらわれず、自分の感じた色、絵の中で良く見える色を選ぶ事を頑張ってもらっています。
それは実は絵の核心で難しいことなのですが、みんなすごく努力が伝わってきて、すでに良い絵になってます。順調ですよ〜?自由制作制作過程 植物のある静物途中経過

鏡を使った自由制作3/静物アクリル画4

自由制作3回目。今日から絵の具に入りました。まだはっきり構想が決まりきってない子も描きながら考えましょう!最初から予定通り進めるのも良いですが、かえって描きながら試行錯誤すると良い絵になったりします。
水彩は拭いたり塗り替えたりがほぼ出来ない失敗できない素材ですが、その点アクリルや油絵は何度でも何度でも満足いくまで上から描けるのが大きな利点です。そして重なれば重なるほど絵に深みが出てきます。ペインティングナイフや大きめの筆でまずは大づかみに絵の雰囲気を作っていきます。出だし好調ですよ。

午後クラスの静物画も絵の具に入りました!
模写は経験した子もいますが、アクリルでモチーフをゼロから描くのはみんな初めて。下地作りから仕上げまでの基本的な流れをビデオで軽く説明して「とにかくやってみよう!」とペインティングナイフで絵の具をのせていく事にチャレンジ。
まず、葉っぱは緑、ストライプは白と紺、紙筒は黄色とピンク、キューブは白、と頭で決めた「固有色」を一旦忘れてもらいます。緑の中にも青っぽさ、赤っぽさ、黄色っぽさ…と光の当たり方や人によっても見え方の違う「色味」を自分の目で感じ取って、大胆に「感じた色」を画面に置いていく。塗るのでなく置く感じです。難しそうに聞こえますが、みんな楽しそうに絵の具を乗せています。かえって子供の方が抵抗ないようですね。楽しみです。